覚えておきたい110番通報時に現在地を伝える4つの方法

2019年2月15日

110番通報

110番通報(119番や118番も同じ)では、現在地をできるだけ正確に伝えることがとても大切です。

自宅や職場からの通報であれば、住所はすでに覚えているので問題ありません。

しかし、出先などでの110番通報は現在地がわからないという場合がほとんどのはずです。

私も交通事故で110番通報をしたことがありますが(相手の脇見による追突です)、通勤路だったので道路の名前も地名もスムーズに伝えることができました。そのとき、もしこれが旅行先だったら、海上だったら、どうやって現在地を伝えるのだろうと不安になりました。

そこで今回は、通報の際に有効な現在地の伝え方を調べてみましたので紹介します。

参考
110番 警察(事件・事故)
118番 海上保安庁(海上・河川)
119番 消防署(火事・病気・怪我)

現在地を伝える方法

110番通報をして警察に来て欲しいときは、今いる現在地をできるだけ正確に伝える必要があります。

現在地を伝えるには次の方法があります。

  1. スマートフォンで通報する
  2. 自動販売機の住所表示を確認する
  3. 道路標識
  4. 目印

順に詳しく見ていきましょう。

1.スマートフォンで通報する

スマートフォンには、ほとんどの機種にGPS機能が備わっています。

GPSとは地球上の現在地を正確に知ることができる仕組みです。

スマートフォンを始めとしたGPS機能を有する機器は、GPS衛星からの測位電波を受信し、常に今の現在地を把握しています。

スマートフォンから110番へ電話をかけると緊急通報位置通知(Wikipedia)という仕組みによって、通報と同時に現在地の座標データが通報先へ送信されます。

従って、スマートフォンで110番通報をすれば、今の場所がわからなくても警察や消防は瞬時に通報場所を把握してくれます。

煽り運転や連れ去りなど、今の場所が全くわからない場合でも心配ありません。まずは速やかに通報しましょう。

なお、この緊急通報位置通知が機能するには次の3つの条件があります。

  • GPS衛星からの電波をスマートフォンが受信できていること
  • 使用している携帯会社が緊急通報位置通知に対応していること
  • 通報する地域や機関が緊急通報位置通知受信システムを導入済みであること

GPS衛星からの電波をスマートフォンが受信できていること

GPS衛星の電波は地面や障害物を貫通しません。従って地下(トンネル、地下鉄、地下道)や、ビルが密集しているような場所では現在地を検知できない可能性があります。

こういった場合は次の手段として、緊急通報位置通知のシステムがスマートフォンが繋がっている携帯中継アンテナの場所などを特定します。しかし、それでは携帯中継アンテナの付近としか場所の特定は出来ないため、すぐにその場に駆け付けることは難しいということになります。

使用している携帯会社が緊急通報位置通知に対応していること

緊急通報位置通知は使用している携帯会社が対応しており、さらにスマートフォンが対応機種である必要があります。

把握している限りでは、以下の3社は対応しています。

上記以外の携帯会社を利用されている場合には、お持ちのスマートフォンで緊急通報位置通知が有効になっているのか、個別に携帯会社への確認をお勧めします。

通報する地域や機関が緊急通報位置通知受信システムを導入済みであること

110番と118番は既に全国で導入済みですが、119番については一部地域で導入されていないようです。

詳しくは緊急通報位置通知 受信システム導入済みの地域・機関(softbank)で確認出来ます。

以上のことから、ほとんどのスマートフォンユーザーは、通報時にスマートフォンがあれば、そのスマートフォンで通報すれば現在地を詳細に説明する必要はありません。

もし現在地を質問されたら、わかれば答えても良いでしょうし、わからなくても問題なく場所を把握してもらえます。

2.自動販売機の住所表示を確認する

もし近くに自動販売機があれば、自動販売機の住所表示ステッカーを見ればその住所がわかります。

このステッカーは緊急通報者が現在地の把握に役立つように貼られているものです(全国清涼飲料連合会)。

GPS電波が届きにくいビルの近くや地下街などではこの自販機の表示が役に立ちます。是非覚えておきましょう。

3.道路標識

通報場所の近くに信号のある交差点があれば、信号機の近くに交差点名の標識を探してください。交差点名は格好の目印です。◯◯という交差点から◯◯という目標(目印)に向かっておよそ◯◯mといった説明で十分です。

主要な道路や高速道路で見受けられるキロポストも現在地の説明に有効な方法です。道路上または道路沿いからの通報であれば、道路脇にキロポストがないか確認してください。キロポストはほとんどの場合、起点の地名と距離(キロ数)がセットになって表示されています。この表示を伝えれば、警察はすぐに場所を把握できます。

4.目印

目印があれば、それを目安にして今いる場所を伝えることができます。コンビニがあれば、◯◯(コンビ二名)の◯◯店の前などといった説明でも通じます。

目印を使って説明する方法は、スマートフォンのGPSも使えず、自動販売機も近くになく、道路のキロポストもないといった、場所を伝えるための情報が乏しいときの最後の手段です。こういった場合でもあきらめず、周囲を見回し、目に入ったものは全て説明するように努力しましょう。そのうちいくつかの情報から、通報対応の警察官が場所の特定をしてくれるかもしれません。

最後に

今回は110番、119番、118番通報をする際の、現在地の伝え方について解説しました。

とりあえず、GPS対応のスマートフォンで通報すれば、ほとんどの場合は現在地の説明には困らないはずです。しかし、GPSによる現在位置の通知が出来なかった時のことも考え、そのような場合でも出来るだけスムーズに通報できるよう日頃から現在地の把握の仕方を確認しておきましょう。

他にも有効な現在地の把握の仕方があるかもしれません。お気づきの方はコメント欄で指南いただければ幸いです。