KSPが催涙スプレー無料廃棄代行サービスを続ける理由
KSPが行っている催涙スプレー無料廃棄代行サービスは予想以上に好評で、沢山の方に利用いただいています。
その際に、お電話やお手紙などで「他店購入の催涙スプレーまで無料で処分するなんて感激」という言葉を頻繁にいただきます。
無料のボランティアで、なおかつ本来なら受け付けない他店販売の催涙スプレーまで受け付けているのですから、不思議に思われるのも当然です。
今回は、なぜKSPがここまで徹底して催涙スプレー廃棄ボランティアをするのかを説明します。
噴射テストの時にふと思ったこと
ことのきっかけは、創業当初に行った催涙スプレーの噴射テストです。あまり深く考えずに催涙スプレーの噴射をしてみましたが、その威力の凄まじいこと。風向きも悪かったのか吸い込んでしまい、目と喉の痛みにパニックになったことを覚えています。
その時にふと思ったのが「これはお客様が捨てる時に大変だろうな。。」という事。
普通、スプレー缶は中身を空にして捨てなければなりません。でも催涙スプレーは消臭剤やヘアースプレーとは中身がまるで違います。穴を空けてとか、とりあえず噴射して空にしたくても、街中や、ましてや室内じゃ不可能に決まってる。
その時に、これはKSPが協力するしかないとはっきりと認識しました。
よし、催涙スプレーの無料廃棄代行をボランティアでやろう。
当時、他の護身用品店で催涙スプレーの捨てる時の事なんか言及しているショップは皆無でした。まさに売りっぱなし状態。それを目の当たりにし、護身用品の販売店として、お客様が困るに決まっている催涙スプレー廃棄問題を無視するのは許されない事だと確信しました。
あとは、KSPが販売したお客様の分だけ処分を引き受けるのか、それとも他店から購入されたものでも引き受けるのか、そこの問題だけでしたが、私に迷いはありませんでした。
やるからには徹底してボランティアをする。他店で購入された催涙スプレーであっても、廃棄に困ってるお客様を無視なんか出来るわけがない。それが護身用品専門店の社会的責任なんだ。
こうして、KSPの催涙スプレー無料廃棄代行サービスがスタートしました。
なんといっても喜ばれる
催涙スプレー無料廃棄代行サービスを始めて程なく、全国の催涙スプレーの廃棄に困った方々から廃棄品が送られてくるようになりました。
ホームページでは「廃棄希望と記載したメモを同梱ください」とだけお願いしているのですが、中には丁寧に感謝と御礼のお手紙まで同梱してくれる方もおられました。
その内容は「とにかく催涙スプレーの廃棄に困っていたので助かりました」という趣旨がほとんどで、やはり思っていた通りなんだ、お役に立ててるんだという嬉しさがこみ上げました。
廃棄品として送ってくる催涙スプレーのほとんどは他店が販売したものです。でも、お客様には本当に喜んでいただけるし、護身用品専門店として日本で唯一、逃げずにしっかりと責任を果たしているという実感は、処分するこちらとしてもやり甲斐を感じています。
専門家としての知見が広がる効果も
このボランティアには意外な副産物がありました。
それは、国内のほぼ全てといっても過言ではない、ありとあらゆるショップが販売した催涙スプレーを見て、触れて、噴射できるということです。
その結果、専門家としての知見がすごく広がりました。いろいろな催涙スプレーのいいところ、悪いところ、販売した様々なショップの販売姿勢などなど、この廃棄ボランティアをしていなければ知り得なかった知識を沢山得ることができました。
知識は宝です。この催涙スプレーや他の販売店に関する様々な知識と経験が、現在のKSPに活かされています。どんな催涙スプレーが良いのか悪いのかだけでなく、どの販売店が無知なのか、無責任なのか。
こうして催涙スプレーの無料廃棄代行サービスは、お客様のお役に立てるだけでなく、護身用品や護身業界の知識が深まるという思わぬ副産物を生みました。
もちろん苦労も多い
もちろん良いことばかりではありません。
どんな作業でもコストは発生します。催涙スプレーの廃棄においても、それなりに時間がかかります。ある程度本数がまとまって行う廃棄作業は、3人がかりでも多い時には丸2日を要します。
廃棄作業をする人員はボランティアで行うわけではありませんから、当然ながら人件費がかかりますし、大量廃棄の後は少なからず催涙ガスの影響ですぐに元の作業に戻れないことだってあります。作業員だって決して楽しい作業ではないでしょう。苦労をかけています。
このように楽なことばかりではありませんが、それでも、やらなければならないという責任感に突き動かされてボランティアを継続しています。
残念ですが業者様依頼分は有料です
ボランティア開始当初、学校や自治体の納品業者様などから何度か大量の廃棄品を送ってきました。数百本から多い時で1000本を超える廃棄作業には大変苦労しました。
これらの業者様は、そもそも何らかの営業活動の結果廃棄品が発生しているはずです。この場合、廃棄費用は業者様の原価に組み入れられているはずであり、それは納入価格の一部だったり、次回案件受注の営業費だったり、なんらかの費用回収ができているはずです。
こういった理由から、業者様の事業上において発生した廃棄品は無料廃棄をお断りし、有料で引き受ける事になりました。
今度も可能な限り続けます
当店の催涙スプレー無料廃棄代行サービスは、いまや護身用品業界にはなくてはならないサービスになりました。
現在も全国の廃棄に困った方々から続々と廃棄品が届きます。そして一部の荷物には感謝の言葉が綴られたお手紙が入っています。
私も、スタッフも、そのお一人お一人のお言葉に支えられながら、頑張っています。
今後もKSPは、皆様のお役に立てる限りこのサービスを続けていきます。
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