女性の一人暮らしや一人在宅時の危険を防ぐ5つの訪問者対応方法

2019年2月5日

女性の一人暮らしで訪問者の危険を防ぐ方法

自宅は安全だと安心している女性も多いのではないでしょうか。特に一人暮らしの女性や、一人で過ごす時間が多い女性にとっては、自宅にいる間が一番安心で落ち着くものだと思います。

こういった中において、自宅にいたとしても一人だからこそ起こりうる危険があります。

それは訪問者です。

このページでは女性の一人暮らしや、同居者がいたとしても女性が一人になっている時間帯に、自ら招き入れる訪問者の危険性について実例を交えながら解説します。

自宅は完全に安全だ、危険はない、と思っている女性は是非読んでください。

実際の事件

まずは、実際に起こった事件をひとつ紹介します。

この事件では、被害者の女性が水道トラブルの修理業者に襲われました。

工事後に性的暴行か 男を逮捕

30日、水道工事で訪れた寒川町の住宅で、この家に住む女性に性的な暴行をしたとして、28歳の男が県警に逮捕されました。

強制性交の疑いで逮捕されたのは、小田原市の自営業、羽深綾容疑者です。

羽深容疑者は30日午後1時頃から2時頃までの間に、寒川町の住宅で、この家に住む46歳の女性に性的な暴行を加えた疑いが持たれています。

県警によりますと、羽深容疑者は、台所の水道の詰まりを直すための作業員として女性の家を訪れていて、作業が終わった後、暴行したということです。

県警の調べに対し羽深容疑者は「行為をしたことは間違いない」と話している一方で、「同意の上だった」とも供述しているということで、県警が事件の経緯を詳しく調べています。

Yahoo!ニュース

この事件はまだ詳細の経緯がはっきりしておらず、特に同意の上だったのかどうかという点が争点になりそうです。

しかし、女性の自宅における危険という意味においては、この事件の同意性の有無は問題ではありません。

この事件で注目すべきは、被害者が加害者を自ら家に招き入れているという点と、自宅で一人の時に襲われると抵抗が困難という点です。

そして、こういった女性が自ら第三者を家に招き入れるというケースは、決して少なくないという事実です。

女性が自ら招き入れる訪問者

女性が自ら第三者を家に招き入れるケースが少なくないと言いましたが、実際の生活の上では例えばどういったケースがあるのでしょうか。

具体的には次のようなケースが、第三者を自ら招き入れる結果となります。

  • 修理業者
  • 何かの点検業者
  • 宅配業者
  • デリバリー業者
  • 引越挨拶
  • 勧誘・訪問販売

普段の生活で当たり前のようにあり得ることです。誰でもいつくかの経験はあるのではないでしょうか。

具体的に招き入れる理由を考えてみましょう。(玄関であっても、玄関ドアの内側へ招き入れた時点で家に招き入れたことになります。)

修理業者

上で事例を示した自宅の生活インフラの故障(電気・上水道・下水道・ガス)を始め、トイレの故障、家電製品の故障、パソコンやインターネットの修理など。

家に招き入れないと修理が出来ません。

宅配業者

郵便、宅配便、配達設置業者です。宅配便では郵便、ヤマト運輸、佐川急便などが有名ですが、現在では個人経営レベルの無名の配送業者も星の数ほど存在し、大手の下請けとして配達をしています。

家に招き入れなければ受け取れない荷物もあります。

デリバリー業者

デリバリー業者は宅配ピザが代表例です。また、コンビニも宅配を始めました。

家に招き入れなければ受け取れません。

引越挨拶

近所へ越してきたという理由で挨拶にくる場合です。

失礼のないようにと、ついつい玄関に招き入れてしまう可能性があります。

点検業者

実際に電気や保安機器の点検や、訪問販売に近いのですが予告なく点検を口実に訪問してくる業者も存在します。

理由によってはつい家に招き入れてしまう可能性があります。

勧誘・訪問販売

勧誘電話で事前にアポイントをとったり、突然訪問してきたりして、お得だ、期間限定だ、数量限定だなどと理由をつけ商品を売り込む業者です。

事前のアポイント電話などでつい心を許し、家に招き入れてしまう可能性があります。

招き入れることがなぜ危険なのか

どんな業者であっても知らない赤の他人です。いい人のように見えても実際はどんな人なのかわからず危険です。これは極端な話、警察官を名乗っていても同じです。

制服や帽子では本物の業者かわからない

あらゆる業種の制服や帽子は、すでに簡単に複製可能と考えたほうが無難です。知っている、なんとなく見たことがある服装だからと気を許すのは早計です。ニセ者かもしれません。

過去にはニセの制服を着た宅配業者が、ニセの代金引換伝票を持ち、空の箱を届けて代金を受け取る詐欺事件も発生しています。また、警察官に似た制服や、実物を模した装備品はインターネットでは簡単に入手できます。普段からよほど警察官を注意深く観察していなければ、ニセの警察官が訪問してきてもそれとは気が付かないでしょう。

何かのフリをするニセ者は、犯罪の世界では少なくありません。

本物の業者であっても安全とは言えない

冒頭で紹介した事件では、実際に本物の業者が訪れ、実際に修理を行っています。本物の業者だから安心と言えない事実がそこにあります。

過去には本物警察官であっても、被疑者の女性を脅して関係を持ったという事件も起きています。本物だから安心できるという根拠はどこにもないということです。

では、こういった訪問者から女性が身を守るための正しい対処方法は、どういったものがあるのでしょうか。

危険を防ぐ訪問者への対応方法5つ

女性が一人で家にいるとき、完璧に身を守り、危険を避ける唯一の方法はだれも家に入れないことです。

しかし、それでは生活が成り立たないということも考えられます。

以下の方法を実践すれば、日常生活への支障を最小限にしながら、訪問者に安全に対処できます。

  • 絶対に一人の時には玄関を開けない
  • 招き入れる前に相談
  • ドアチェーンを外さない
  • 友人や家族に同席してもらう
  • 宅配ボックスをフル活用する

具体的に説明しましょう。

絶対に一人の時には玄関を開けない

これは絶対に忘れてはならない大原則です。

玄関を開けるという意味は、玄関チェーンを外し、ドアを開ける行為、すなわち人が入って来れる状態という意味です。

玄関さえ施錠していれば、又は玄関を開けたとしてもチェーンロックをかけていれば、家の中にいるかぎり女性は絶対に安全です。しかし一旦玄関を開けてしまうと、その途端に様々な危険のリスクが発生します。

自宅での自分の安全を完璧に維持したければ、玄関は絶対に開けないことです。

ドアチェーンを外さない

やむを得ず玄関を開ける時でも、まずは必ずドアチェーンを付けたまま開けるべきです。ドアチェーンさえしていれば、訪問者に家に入り込まれる心配はありません。

どうしてもといった合理的な理由がない限り、絶対にドアチェーンは外さないことを徹底してください。そして、普段から玄関の施錠とドアチェーンはセットで行うようにしてください。

例えば封筒程度の郵便書留や、小さな荷物などの受け取りなら、ドアチェーンをかけたまま開けた玄関のドアの隙間でも十分にやりとりが可能です。相手にとって失礼かもと心配する必要はありません。何よりも優先すべきは自分自身の安全であり、危険リスクを減らすことです。

可能な限りの訪問者の対応はドアチェーンを外さないようにしてください。

招き入れる前に相談

これは訪問販売や訪問式の修理点検業者に多いパターンですが、いかにもそれらしい理由を付け、家に入ろう、そして説得して販売しようとする業者がいます。物の販売だったり、家の修理やメンテナンスだったり、理由は様々です。彼らは言葉が上手いので、ついつい信じてしまうケースもあります。

こういった状況では、訪問を許す、家に招き入れる前に親や頼れる友人などに相談することが大切です。相談を受けた人は、きっとあなたのことを思い、その訪問者について冷静な意見をしてくれるものと思います。

不必要な業者は訪問を許可しない、突然の訪問なら日を改めてもらってから信頼のおける人に相談する。これが訪問者から身を守ることにもなるし、詐欺被害などを未然に防ぐことにも繋がります。日を改めることに難色を示す業者は、そもそも何かの成績を急いでいます。脅したり、不安を煽ってきたりして訪問を急ぐような業者ははなから相手にしないことも大切です。

普段から、誰かを家に招き入れるという行為がどれだけ危険なのかをしっかりと理解しておきましょう。

家族や友人に同席してもらう

必要に応じて業者を家に招き入れざるを得ない場合も当然あります。

こういった場合には、遠慮せず家族や友人に同席をお願いしましょう。たった一人の友人がその場に同席してくれるだけで、安全性は飛躍的に高まります。

もし万が一襲われたとしても、もう一人が助けたり、通報したり、周囲に助けを求めることができるからです。そして、そのリスクを犯罪者も十分に理解しているため、犯行の大きな障壁になります。

あなたが犯罪の被害に遭うことは、あなたの周囲に人は誰一人望んでいません。だから、訪問者がある場合には絶対に一人で対応せず、信頼のおける誰かに同席を求めましょう。求められた人も決して嫌な顔はしないはずです。

宅配ボックスをフル活用する

宅配ボックスがある環境なら、積極的に宅配ボックスを活用しましょう。宅配ボックスを利用すれば、配送業者を自宅に招き入れる必要がなくなります。また、顔も見られないため、予期せぬストーカーの発生も未然に防ぐことができます。(ストーカーについては、宅配業者であっても油断は禁物です。)

宅配ボックスで受け取り可能な荷物は、全て宅配ボックスに配達するように指定しておきましょう。何かの通販などでも、送り先指定時に「宅配ボックスへ」と追記するだけで、宅配ボックスに配達してもらえます。

普通に配達があった場合でも、インターホンや玄関越しに「宅配ボックスに入れておいてください」とお願いすれば、宅配業者は嫌な顔せず宅配ボックスに入れてくれます。同時に、先でも触れたように宅配業者がニセ者だった場合には、その時点で犯行を諦めるでしょう。

宅配ボックスは、宅配業者の配達効率化ばかりに論点がいきがちですが、実際には防犯面でも非常に有効です。

宅配ボックスがある環境では積極的に活用し、宅配ボックスがない戸建てなどに住んでいる場合には、宅配ボックスの設置も検討しましょう。

また、いつも利用する駅や公共機関に誰もが利用できる宅配ボックスサービスがあるかもしれません。そういったサービスも是非利用を検討しましょう。

最後に

ここまで、女性が一人でいる場合の自宅において、現実的に頻繁に起こりうる「訪問者という危険リスク」に対して、女性が身を守るためにどう向き合えば良いのかを説明してきました。

説明の中には、あまりにも極端だと思う部分もあったかもしれません。

しかし、犯罪者というものは時にはずる賢く、時には自暴自棄に、自分の欲求と都合だけで犯行に及びます。そういった被害を未然に防ぐためには、今回説明したような日頃の注意がなくてはなりません。

一番安全であるはずの自宅だから、女性は一人でも安心してくつろげます。そこを逆手にとる訪問者の犯行は、決して絵空事ではなく現実として起こりえるものです。

女性の皆様は、自宅では玄関の開け閉めが一番危険であるということを十分に理解し、安全安心な生活を過ごしてください。