護身・防犯コラム

護身用品という私たちが合法的に入手できる武器は、その捉え方ひとつで印象は千差万別です。必要だという方もいる中で、必要ないという方も根強く存在します。

そんなとき、私はよく消火器に例えて説明します。ちょっと例えるだけで誰でもなるほどと納得します。

そこで、試しに護身用品が持たれている一般的なイメージをまるごと消火器に置きかえてみると、思いのほか面白かったので公開してみます。

実は護身用品は消火器にそっくり

自分の命を守るという共通の目的を持った「護身用品」と「消火器」。両者は面白いほど似た性質を持っています。なぜかというと、どちらもいつ起きるかわからない危険に備え、自分の命を守るという共通の目的があるからです。両者の違いは世間の印象だけ。マスコミや警察の護身用品に対する扱いの問題や印象操作もあるんですけどね。

日頃の生活で、何かを説明するときに度を超した例え話がキライな私ですが、この護身用品を消火器に例える方法は、聞き手にとって理解がしやすいようで気に入っています。

この際思い切って、護身用品についてよく言われる内容を、そっくりそのまま消火器に置きかえてみましょう。警察関係の方は耳が痛いと思いますが、かちかちに固まった頭をすこし柔らかくして、この現実をしっかりと胸に刻んでくださいね。

それではいってみましょう!

よく聞く護身用品への言葉を消火器で例えてみる

警察あるある

110番すればパトカーが15分で駆けつけるんだから、護身用品は必要ない。

119番すれば消防車が15分で駆けつけるんだから、消火器は必要ない。

え・・火事を目の前にして待てと・・そんな無茶苦茶な。

警察が犯罪を予防しているのだから、一般人は自分の身を守る必要はない。

消防が火事を予防しているのだから、一般人は火を消す必要はない。

予防しきれないから火事が起きてるわけでしょ?

男性なんだから護身用品に頼らず、自分の身くらい自分で守りなさい。

男性なんだから消火器に頼らず、自分の火事くらい自分で消しなさい。

本当に驚きますが、男性だからうんぬん・・多いんですよね。

一般あるある

危険な目になんか遭うかわからないのに護身用品なんてもったいない。

火事なんて起きるかわからないのに消火器なんてもったいない。

あなたの知人がこんなこと言ってたらどう思いますか?

危険なんてあるかわからないのに護身用品なんて大げさな。

火事なんて起きるかわからないのに消火器なんて大げさな。

消火器しか消す方法はないのに、何と比べて大げさなのでしょう?

護身用品はなんだか怖いからいらない。

消火器はなんだか怖いからいらない。

よくわからないから怖い?火事はもっと怖いですよ?

室内や店内が汚れるから危険があっても催涙スプレーはいらない。

室内や店内が汚れるから火事があっても消火器はいらない。

物と自分の命を同じ秤で比べるのですか?

近所の知り合いが助けてくれるから護身用品はいらない。

近所の知り合いが消火してくれるから消火器はいらない。

消してくれるだろう。という人頼みの考え方は危険です・・

防犯カメラがあるから護身用品はいらない。

火災警報器があるから消火器はいらない。

機械は火事を検知するだろうし記録もするだろうけど、目の前の火事はどうするの?

規格も性能保証もない、なんちゃって護身用品でいいや。

規格も性能保証もない、なんちゃって消火器でいいや。

どこの国製とまでは言いませんが、ちゃんと噴射するんでしょうね?噴射剤も確かなものですか?本当に命を預けることができますか?

現実的には消火器(護身用品)がいらないなんてあり得ない

今回、一般的に護身用品についていろいろと言われている理不尽な内容を消火器に置きかえてみましたが、いかがでしたか?

なるほどそういえばと思った方は、少しだけ護身用品への先入観があったり、犯罪被害への意識が少なかったかもしれませんね。今回の記事が、あなたが犯罪被害のリスクとどう向き合い、どう備えるのかを一考するきっかけになれば幸いです。

創業当初から私が繰り返し言っている「護身用品さえあれば防げた犯罪がある」「護身用品さえあれば救えた命がある」という現実は、残念ながら現在も変わっていません。それが本当に悔しくてなりません。

これを機に、みなさんの防犯意識が見直され、犯罪被害者が一人でも減ればと願っています。

悪用の問題はきっちりと

最後になりましたが、一つだけはっきりとさせておかなければならない問題があります。それは護身用品の悪用防止です。

護身用品は消火器と違い、悪用される恐れがあります。武器だから当然といえば当然で、悪用はすなわち犯罪であり事件・ニュースになります。このことがマスコミで騒がれ目立つため、護身用品について悪印象を持ってしまう視聴者もいるし、警察だってそういうイメージに偏ってしまうのでしょう(護身用品で救われる事例も相当数あるにもかかわらず!まあ、犯罪を未然に防いだときにはマスコミも警察もその事実を知らないわけだから、当然といえば当然ですが)。

護身用品の悪用は決して許されるものではありませんし、皆さんの安全を守りたいと願っている当店のような護身用品販売店が、悪用を許せるはずもありません。

当店では護身用品の悪用撲滅のため、護身用品販売時に「悪用しないなどの誓約事項」に同意いただいた上で、身分証明書を提示していただいています。この販売自主規制のおかげで、当店から販売した護身用品の悪用事例はほぼ皆無です。販売量は落ちるかもしれませんが、悪用を防ぐという目的がなによりも重要なのです。

幸いにも、当店のお客様は護身用品の悪用防止について、とても協力的です。護身用品の悪用防止は販売店とお客様の両者が協力し合わないと実現できません。そういう意味においても、当店はお客様にとても恵まれており、感謝しています。

今後とも護身用品悪用の防止のため、ご理解とご協力をお願いいたします。

護身・防犯コラム

性犯罪を厳罰化=告訴なくても起訴―改正刑法が成立

6/16(金) 17:53配信 時事通信

性犯罪を厳罰化する改正刑法が16日午後の参院本会議で、全会一致で可決、成立した。

強姦(ごうかん)罪の刑を重くし、男性も被害者になり得る「強制性交等罪」に改めるのが柱。被害者の心理的負担を軽くするため、被害の訴えがなくても検察官が起訴できる「非親告罪」にする。性犯罪に関する規定の抜本的な見直しは、1907年の現行刑法制定以来初めてで、7月13日に施行される見込み。

強姦罪について、「女子を姦淫」との文言を削った上で、名称を強制性交等罪とする。従来は強制わいせつ罪で対応してきた、性交や性交類似行為の男性への強要も対象に加える。法定刑の下限を懲役3年から5年に引き上げ、殺人と同等にする。致死傷罪も5年から6年に引き上げる。

改正刑法が成立しました。中でも性犯罪を厳罰化した点が注目されています。

性犯罪は己の欲を満たすために、被害者の人間として尊厳を奪う最低の行為です。今回の改正で、強姦罪の呼び名と適用性別が変更されたのと同時に、殺人と同等にするといった厳罰化が図られています。

これまでは罪が軽すぎたのではと思いますし、今回の厳罰化で「強姦は殺人と同じ」と明確になったので、今後の性犯罪の減少に期待したいところです。

また、恥ずかしながら男性が被害に遭うケースがあることは知りませんでした。今回の改正で男女の区別なく法的に対処できるようですので、これも良かったということでしょう。

法律の罰則などの強化は、少なからず犯罪抑止効果が期待できます。しかし、犯罪者の中には麻薬や脱法ドラッグ、飲酒、興奮状態、錯乱状態、集団心理などで後先を考えない者が相当数いるのも確かです。法の改正と厳罰化は政治家ができる性犯罪対策として正しい行いですが、これをもって性犯罪を完全に防げると安心するのは間違いです。どんなに刑罰が重くなっても、実際に被害に遭うときに自分の身を守れるのは自分だけです。女性の方は特に、最低限身を守るための護身用品は備えておくことをお勧めします。

KSP店長 白石

護身・防犯コラム,Q&Aコーナー

2018/8/25更新 スタンガンはOKになりました。

護身用品の飛行機への持ち込み

護身用品は飛行機に載せられる?

旅行や引っ越しで飛行機を使うんだけど、護身用品を持って行っても大丈夫?

催涙スプレーはNG、スタンガンと特殊警棒はOK

催涙スプレーは圧力スプレーということから飛行機に載せられません。

スタンガンと特殊警棒は手荷物とし預ければ問題ありません。

ただし、機内持ち込みは当然NGです(^_^;)

解説

旅先が危険なので護身用品を購入し、持って行きたいというお客様からの「護身用品を飛行機で持って行けるのか」という質問が多く寄せられています。この質問をされるのは、治安が悪い海外へ出かけるお客様がほとんどです。

結論としては、911テロ以降は航空機のハイジャック防止やテロ防止対策が強化され、護身用品は全て機内持ち込みが禁止されました。

手荷物預けについては、催涙スプレーが圧力缶スプレーとして破裂の危険からNGです。その他護身用品は問題ありません。

航空機搭載禁止の詳細や、それでも海外で護身用品を利用する方法などは、KSPメインサイトにてQ&Aページを追加して解説しましたのでご覧ください。

護身用品は飛行機に載せられますか?

なお、一部のお客様では催涙スプレーが入ったカバンを手荷物で預けたら、ちゃんと飛行機に載せられたという場合もあるようですが、それはあくまで検査漏れから起きた偶然です。毎回その通りにはいかないものと考えたほうが無難ですね。

旅先で必要な護身用品を空港で没収されないように、皆さんくれぐれもお気をつけください。

それでは、良い旅を!

護身・防犯コラム

先日、某検察官から問い合わせがありました。

扱っている案件自体の詳細はもちろんわかりませんが、催涙スプレーのことについて教えてくださいとのことでした。

催涙スプレーについて先入観をもって決めつける前に、専門家に裏付けをとることは良いことですね。

質問:催涙スプレーが皮膚に付着したら火傷やただれなど怪我に繋がりますか?

答え:そのようなことはありません。経験上、指などに付着しても痛みも含め特別な症状はなかったですし、私の顔面に噴射して確かめたときも皮膚にそのような症状は起きませんでした。

ニュースなどでたまに、催涙スプレーを噴射され病院に搬送された方の皮膚がただれてるなど目にしますが、あれは果たして事実なのかと目を疑います。対人用の護身用催涙スプレーではそのような症状は起きません。最大限の効果を安全に発揮するよう考慮されているからです。そもそも何かスプレーされれば、すぐに催涙スプレーと報道するようですが、果たして本当に薬剤は催涙液なのか、そこをしっかりと確認する必要があるでしょう。劇薬に類する殺虫剤などの可能性も否定できないはずです。

福岡で発生した数億円の路上強盗の事件でも、事件直後に某テレビ局の報道フロアから問い合わせがありました。マスコミがこぞって「被害者が催涙スプレーを噴射され現金を強奪された」と決めつける中、客観的な意見を求め取材する姿勢は立派ですが、逆に「事件発生間もないのに、噴射されたのが催涙スプレーってどうしてわかったんですか?被害者がそう言ったから?被害者はなぜ催涙スプレーとわかった?」と質問を返すと、なるほどと納得されていました。その局では「催涙スプレーを噴射され」ではなく「スプレーのようなものを噴射され」と正しく報道すると言っていました。ともすればすぐに催涙スプレーと決めつけるマスコミにも困ったものだと思います。そもそも福岡の事件については、噴射を受けて現金を奪われた被害者が、そのあと数百m走って犯人の車両を追いかけています。もし催涙スプレーが使用されたなら、とんでもなく弱い催涙スプレーか、または催涙スプレーではない何かのスプレーなのかでしょう。ヘアースプレーや制汗スプレーはどこでも簡単に入手でき、これはこれで目に入ると痛いとも聞いていますし。もし事件にきちんとした護身用の催涙スプレーが使用されたとしたら、追いかけるどころか最低1時間は立ち上がることすらできないはずです。

なお、北米が主なマーケットとなるヒグマ用のクマスプレーは、催涙液の濃度が極端に濃いため、皮膚の爛れなど重篤な後遺症が残る恐れがあります。クマよけ専用のスプレーと護身用催涙スプレーは成分は似ていますが、効果は全く違いヒトには大変危険なので注意が必要です。

質問:目に入ると視力がおちたり、失明することはありますか?

答え:そのようなことはありません。自分で体験したときに、実際に大量に顔面に噴射し、相当な量が目に入りましたが、視力等に悪影響は残りませんでした。

当然ながら、護身用催涙スプレーは人体に対する安全性も考慮されています。身をもって体験しましたが、視力に影響は残りませんでした。ただし、これも先述の通りクマよけスプレーとなると話は別で、失明の恐れがありますので危険です。

質問:あなたの噴射動画を見ると顔面が赤くなっていますが、催涙スプレーの症状でしょう?

最強催涙スプレーF-605の体験と放置テスト(KSP店長 白石)

答え:そうとは限りません。人間は大きく力んだり、激痛を我慢したりすると顔面が紅潮することがあります。催涙スプレーは考えられないくらいの激痛が襲うため、我慢からくる紅潮だった可能性もあります。実験では顔面以外にも様々な体の部位に催涙液が付着しましたが、赤くなったのは顔面だけです。また、激痛に耐えるために大量の氷水で顔面を冷やし続けましたから、冷やしたことによってしもやけのような状態で赤くなった可能性もあります。

このあたりから、質問される検察官の方のいらだちのようなものを感じます。催涙スプレーが思っていたほど悪質ではないとわかってきたせいでしょうか。強力かつ「安全」という部分が、よほど意外だったのでしょう。なんとか催涙スプレーの害を探したい、聞き出したい、そのような雰囲気です。でも実際に護身用催涙スプレーは威力と安全性を両立していますの、いくら聞かれても安全なことに変わりはありません。

質問:痛みはどれくらいの時間で治まりましたか?

答え:基本的に激辛カレーを食べた舌の痛みを想像してください。それのずっと強力なものが催涙スプレーと思ってください。成分は近いので。ですから激辛カレーを食べた後と同じように、氷で冷やし続けたうえで、数時間ほどで痛みを感じなくなりました。

大量の氷と水を用意し、実験後にすぐに冷却対処を開始した上で、目が無理に開くようになるまで約15分くらいでしょうか。でもこの段階では開けられても数秒が限界です。ちゃんと周囲を見ることが出来る状態まで回復するのに30分以上かかったと思います。顔面自体の痛みはさらに持続し、ひりひりした痛みがなくなるまでには2〜3時間を要しました。なので、水も氷もない状況下で催涙スプレーを受けた場合、最低1時間は目もあけられない事は確実です。しかしそうはいっても成分はカプサイシンで、目や顔の痛みは激辛カレーを食べて感じる舌の痛みの延長線にあります。そして激辛カレーを食べたあとには舌の痛みを緩和するために水を口に含みたくなります。催涙スプレーを受けて顔面を冷やすのも、それと同じイメージです。

質問:でも、催涙スプレー本体に噴射されたら赤みや痛みの症状が出ると注意書きはないですよね?

答え:逆に聞きますが、激辛カレーに舌が赤くなる、舌に痛みを感じるって注意書きはありますが?安全で害がないのに表記する必要はあるものなのですか?

(相手はうーん、と唸って沈黙・・)

最後のこの質問は、あきらかに検察官が、何かの理由をこじつけて催涙スプレーを悪者にしようという意図を感じられたので、意地悪ですが質問で返えさせてもらいました。だって、この検察官は何かの事件の裏付けをとりたくて質問してきているはずなのに、最後の質問はあきらかに裏付けのためとは思えなかったから。

催涙スプレーで大勢が助かっているのが事実です

マスコミも、司法機関も、すぐに催涙スプレーを悪いものだと決めつけたがる。そういった風潮にはうんざりです。警察では守り切れない私たちの日常の危険から、催涙スプレーが多くの人を救っている事実はどうなるの?それは無視?救われたから事件にならない。だからマスコミも知らないし、警察も知らない。それは逆に考えると、それだけ絶大な防犯効果を上げているということでしょう?事件になる前に危険の芽を摘み、事件を未然に防ぐ護身用品の存在こそ、私たちの生活の安全を土台から支えているのではないでしょうか。護身用品で助かったという話をお客様から聞く度に、そのことを実感しています。

絶対に防がなければならない護身用品の悪用

とはいえ護身用品を悪用するケースも少なからず存在することも事実です。KSPでは護身用品販売の際に身分証明書を確認し、同意事項に同意をいただいて販売していますので、悪用自体はほぼゼロです。でも全てのショップが同じような対策を行っているわけではありません。警察からの事件の捜査協力の依頼は頻繁にあります。調べるたびに当店が販売したものではないと判明するのですが、問い合わせの度に「ああ、また護身用品悪用の事件か・・」と落胆します。こういった悪用される護身用品は、身分証明書も確認せず、匿名でも未成年者にでも無分別に販売するショップが販売したものでしょう。この「悪用防止」は、とても大事なポイントです。警察や検察もマスコミも、その部分をもっと注目すべきでしょう。

護身用品の悪用は、販売したショップと悪用した本人が問題であって、悪用の原因を護身用品そのものに求めるのはナンセンス。

わたしはいつもこう考えています。だって、護身用品が役立ち救われた方が、悪用事例とは比較にならないほど沢山いるから。みなさんはどう思います?

これからもKSPは「正しい護身用品を正しく必要な人へ」をモットーに、防犯と正面から向き合っていきます。

護身用品専門店KSP 店長 白石

護身・防犯コラム

防犯ブザー

防犯ブザーが役に立たないと言ったら意外ですか?

防犯ブザーの実態と注意

近年、私たちの生活する社会は様々な騒音や電子音に溢れています。そのせいか、実際に当店ユーザーが、住宅密集地や集合住宅内で防犯ブザーを鳴らした(誤って鳴らしてしまった場合を含む)時に、周囲の反応が全くなかったという報告を受けています。

特に印象的だったのは、当店から防犯ブザーを購入された女性のお客様のお話です。当店が販売した防犯ブザーは、形こそ垢抜けないものの、非常に音量が大きく手元で鳴らしたときは耳が痛いほどの大音量でした。市販の防犯ブザーの中でずば抜けて大音量だったため、護身用品として確実性の乏しい防犯ブザーですが販売を決意した、そんないきさつがある防犯ブザーでした。そしてそのお客様は、その効果を確かめるために付近の団地に赴き、テストを行いました。夕方で、団地の建物に囲まれた小さな空き地。周囲の建物のほとんどの窓には明かりが灯り、夕飯の準備や家族団らんなどの時間帯です。そこでその女性は、空き地の真ん中で防犯ブザーを鳴らして周囲を観察しました。大音量で鳴り響き建物間でこだまするブザー音。周囲を見回す女性。ところが驚いたことに、カーテンを開けたり窓をあけたり、音を確認するような人は誰もいなかったそうです。これが音慣れ社会の実情でしょうか。女性は音に無関心な現在社会の実態を現実として感じ、防犯ブザーに効果を過信することの危なさを身をもって体験したと言っていました。

これらの事から当店では、子供が使用する場合を除き、基本的には防犯ブザーよりも積極的に相手を行動不能に出来、逃げる時間を十分に確保出来る護身用催涙スプレーを強くお勧めしています。

これは長年に渡ってイロイロなお客様から頂いた実体験や感想を総合したKSPの見解です。

実は、防犯ブザーについて私が書いた専門店としてのこの見解について、結構な反響があっています。(私はこの考えを、KSPサイトの防犯ブザーのページで公開していました)

防犯ブザーが役に立たないと言ったら意外だと思います。

だって名前にも「防犯」って付いてるし、防犯のためのブザーでしょ?って言われそうですね(苦笑)

実際このようにハッキリと意見しているのはネット界でも私だけみたいですし・・・

この見解をホームページで公開してから、沢山のお客様からコメントを頂きました。ほんとうに皆様、KSPのサイトを隅々まで読んで頂いています。感激です。

ブザーの見解を読んだというお客様の感想で、それは違うのではという方はゼロです。逆に多いのが、以下のような感想です。

  • 読んではっとしました。防犯ブザーを過信してた気がします。ありがとうございました。
  • こんなに現実的な事を書いているのはKSPさんくらいですね。ためになりました。
  • 実際そうなんだろうけど、販売店として正直過ぎないですか?大丈夫ですか?

このような意見を沢山いただきました。今後もいただくでしょう。

こんな事書いたら防犯ブザーが売れないのでは?と心配いただく方も多いです。

売れる売れないについてはKSPの基本的な運営方針の問題ですが、私はどんな事でも正直に徹します。

特に護身用品は人の生命を守る大切なツールです。ですから誇大広告やオーバーな表現で販売して、実際に期待外れの効果だったら大問題です。どんな護身用品にも利点と欠点があり、それぞれ隠さず、脚色せずありのままに表現するように努力しています。そんな中で防犯ブザーのリスクを素直に説明すると上記のようになったわけです。

防犯ブザーには過度に期待しない(ほとんど防犯効果は期待できない)

しかし子供の場合はやむを得ない(他に手段がない)

この事をよく覚えておいたほうがいいと思います。

ご心配いただいた皆様ありがとうございました^^

防犯専門店KSP 店長 白石

護身・防犯コラム

護身用品って具体的にどういうものだと思いますか?

護身用品は、誰でも自分だけの力で相手を撃退し、自分自身を守ることができるグッズです。

一般的には防犯用品と混同されがちですが、実際には防犯用品という広いジャンルの中の、自分自身を守る道具という分野を指します。

例えば、防犯用品として有名なのが防犯カメラや防犯ブザーなど。だれでも知っている防犯用品ですね。

でもよく考えてみると、防犯カメラで犯人を撃退できるでしょうか?

防犯ブザーも同じです。防犯ブザーの音だけで、相手を確実に撃退できる保証はありません。

大きな事件、特に犯人が「捕まってもいい、死刑になりたい」など常軌を逸した考えで犯行に及んでいる場合、ただその場を撮影する防犯カメラに犯人を撃退する能力はありません。

防犯ブザーも同様で、音がしたからといって、凶器を振り下ろす犯人にはなんの抵抗にもなりません。

防犯用品は、決して無駄ではありまえせんし、犯罪抑止効果があるのも事実です。防犯用品にはそれなりの役割と効果があり、生活の安全性を高めるためには有効です。

世間で頻発している犯罪被害から身を守るために、私たちが考えないといけないことは、どうやって生活の安全性を高めるかです。そして、安全対策というものは、何か一つで解決するものではなく。様々な手段や対策の積み重ねによって高めていくものです。

複数の様々な防犯対策を講じ、それによって安全性がより高まるということです。

例えば家や店舗、事務所の防犯であれば、基本はやはり侵入防止でしょう。

  • 周囲の塀を越えにくいものにする(現在は塀のない敷地が流行っているみたいですが、防犯面から見るとまったくナンセンス!)
  • 窓に割れにくい対策をしたり窓に格子をいれる(防災の側面から考えると窓は重要な避難経路なので注意!)
  • セコムなどセキュリティ会社のサービスを受ける(ただし警報の発報から警備員の到着までは数十分かかりますので過信は禁物!)
  • 2重カギやピッキング防止カバーなどセキュリティ性の高いカギにする
  • 庭は防犯砂利にする(こっそり歩いてもすごい音!)
  • 番犬を飼う

などなど、これ以外にも侵入を防止する防犯用品は沢山あります。

また、意識の持ち方も防犯にとって大切です。これを防犯意識といいます。

  • 窓を開けたまま寝ない
  • 出かけるときは施錠をよく確認する
  • 昼夜を問わず人気のない場所を歩くときは周囲に注意する
  • 近道だからと人がいない公園を通り抜けない
  • 夜間の外出は控える
  • 通勤や通学は、毎日のルートや時間帯のパターン化を避ける(待ち伏せ対策)
  • 請求書や利用明細など個人情報が載っているものは細かくやぶいて捨てる(ゴミは変質者によって個人情報の宝庫です)
  • 郵便受けに郵便物を溢れさせない、郵便受けは施錠する(同じく個人情報を守る)

簡単に書き出してもこれくらいありますが、防犯意識の向上においても、まだまだ沢山あります。

このように、防犯には防犯用品の活用、防犯意識の向上などを重ねていき、生活の安全を向上させていきますが、どのような対策をして、意識を持っていても、犯罪は100%防げるものではありません。安心は禁物です。

例えばDV。加害者が同じ家に住んでいる場合では、防犯用品における侵入防止の対策は全て無意味になります。

世の中には沢山の防犯対策がありますが、同じように無数の犯罪形態があり、その全てに対処するのは困難です。

そして、侵入防止策を破られ、しっかりとした防犯意識を持っていたにも関わらず、犯罪の被害に遭う可能性は誰にでも存在します。

傷害や殺人など、最悪の結末を迎えるとき、結局のところ自分と犯人は1体1で対峙しており、その時点では一般的な防犯用品はすべて約に立ちません。

その最後の瞬間にこそ役に立つのが、だれでも自分だけの力で相手を撃退できる「護身用品」なのです。護身用催涙スプレーや護身用スタンガンはそのために存在します。

最後の最後に、私たちが命を守るために反撃できる唯一の手段が護身用品なのです。

護身用品は防犯用品と相反するものでもありませんし、どちらかに偏った対策では生活の安全性は大きく低下します。

十分な防犯対策と防犯意識を持ち、最後の手段として護身用品を備える。こうすることで生活の安全性は大幅に向上します。

世間を騒がせる様々な凶悪事件において、現在のところ誰一人として護身用品で対抗していません。そして最悪の場合は無残な最期を迎えています。本当に悔しくてなりません。

防犯について考えるときは、最後の手段があるのか、追い詰められて命の危険を感じたときに、犯人と対峙したときにどうすべきなのか、そういった最悪のシナリオを考え、最後の手段としての護身用品の有用性をしっかりと理解し、役立ててください。

護身・防犯コラム

2016年7月26日に神奈川県相模原市緑区の知的障害者施設、 「津久井やまゆり園」で入所者など46人が次々に刃物で刺された殺傷事件は日本中に衝撃を与えました。

知的障害者という社会的弱者を狙った犯行は卑劣極まりなく、その動機も常軌を逸するものでした。

この事件を伝えるためのサイトが公開されています。

19のいのち(障害者殺傷事件)

http://www.nhk.or.jp/d-navi/19inochi/

この事件は、狂気かつ自暴自棄な犯人にとって、防犯カメラや警報装置などは何の役にも立たず、何の抑止効果もないことを痛感させるものでした。

そして、催涙スプレーや防犯盾など護身用品さえあれば防げた犯行、救えた命を考えるとき、護身用品業界の一員として、護身用品の日本国内への浸透に十分な力が及んでいないことを考えると悔やんでも悔やみきれません。

紹介した19のいのちのサイトでは、亡くなった入所者の方々ひとりひとりを、暖かい水彩画とともに紹介されています。そのひとつひとつを見て、改めて失った命の大切さと、護身用品業界人として守れた命を守れなかった後悔の念が押し寄せます。

今後ともKSPでは、より広く皆様に護身用品の存在と価値を知ってもらい、救える命を一人でも多く救うため、全力をもって努力して参ります。

最後に、津久井やまゆり園で命を落とされた19人のかたたちのご冥福を、心よりお祈りいたします。

護身・防犯コラム

住人トラブル

住人トラブルは、普段の私たちの社会生活にとって、潜在的に多い危険要因の一つです。こういったトラブルは、早い段階での適切な対処によって、事件や実被害への発展を防ぐことができます。

住人トラブルは被害が発生するまでは刑事事件とならない場合が多く、警察での対処には自ずと限界があります。また、いきなり弁護士を立てて訴訟となっても、問題が大きくなりすぎる心配や費用面での問題もあり、難しい側面があります。

このようなやっかいな住人トラブルの解決方法として紹介したいのが、ADR(裁判外紛争解決手続)です。

今回は、護身用品専門店から見た住人トラブルの実態と、有効な解決方法を紹介します。

避けられない住人トラブル

当店では護身用品の販売だけでなく、様々な相談も多く寄せられます。こういった相談の中で、昔から一定の割合で相談を受けるのが住人トラブルです。

人は社会で暮らします。よほどの事がない限り、山奥で一人きりで暮らしたりはしません。集合住宅であれ、住宅街であれ、必ずと言っていいほど近隣住人は存在します。人にはそれぞれ違う個性や性格、価値観を持っているため、こういった集団での生活では、社会に馴染めず問題となる人が必ず存在します。これは避けられない事実です。

実際に当店に寄せられる相談としては、例えばいつも向かいの住人がこちらを監視しているとか、飼い犬のことで険悪な関係になったとか、ゴミ捨てのルールでトラブルになったとか、日常生活の常識の相違といったものが目立ちます。

当店に寄せられるご近所トラブルに関する相談数は、実際に自分の身に危険を感じ始め、護身用品のことを知り、当店に実際に相談された方の数なので、社会全体のご近所トラブルのうち、ごく一部のはずです。日本全体において、実際に起きている住人トラブルは相当な数に上るものと想像します。

様々な被害ケースを耳にし、身を守りたいとする方々に護身用品を販売している当店の感覚では、社会性のないトラブルメーカーはどんな人の生活圏にも必ず存在します。程度の差こそあれ、問題を起こす人は身近にいて当たり前だと考えるべきでしょう。

問題の芽は早めに摘み取る

住人トラブルは多くの場合、事件や被害が発生する前からその徴候があります。最初の軽度ないさかいから、数々の段階を経て悪化していきます。

どのようなトラブルでも、多くの場合、最初は小さな問題です。現在のトラブル状況がどれほど進行していようとも、そのまま策を講じなければ改善することはありません。何もしなければ良くて現状維持、そして多くの場合は悪化してゆきます。

最悪の場合には凄惨な事件にまで発展しかねないご近所トラブルは、決して軽視できない問題です。自分や同居の家族に危険が及ぶ恐れがあるのはもちろんのこと、いつまでたっても解決しないご近所トラブルに悩まされながらの生活は決して楽しいものではありません。

防犯の一番大切な要素は危険の芽を摘み取ることです。常に危険は避け、より安全な行動を選択すること。これが護身の基本でもあります。ご近所トラブルも同じで、危険を放置しないことや、危険があれば解決するよう行動を起こすことが大切です。

護身の視点で考えると、危険は避けて行動すれば良いのですが、ご近所トラブルの場合には互いに住居があるため避けることは困難です。従って、解決するためには転居するか、トラブルのそものを解決するか、という2択になります。

住人トラブルを解決する究極の選択

住人トラブルを解決し、安心安全な暮らしを取り戻すための方法は、極論を含めると2択になります。

住人トラブルを解決する2択

  • 転居する
  • トラブルそのものを解決する

転居する

最も合理的な解決方法が転居であることは、誰の目にも明らかです。しかし、先述のようにトラブルメーカーはどこにでもいます。転居先で住人トラブルが起きた場合、また転居となる可能性もありますし、そもそも持ち家の場合には易々と転居することもできません。

トラブルそのものの解決

簡単ではありませんが、最も理想的なのがトラブルそのものの解決です。トラブルを根本から解決してしまえば、ご近所とも良好な関係を築けるし、将来に渡って安心して暮らすことができます。この具体的な解決方法については後述します。

住民トラブルは、まずは全力でトラブルそのものの解決を試み、最悪の場合には転居も視野に入れるようにするべきです。現在のトラブル状況と危険度を冷静に判断し、適切に対処しましょう。トラブルの放置は厳禁です。

記憶に新しい実際の事件

2015年の11月に起きた千葉県館山市の隣人殺害事件は、記憶に新しいところだと思います。

「みんなに迷惑かけないよう殺した」20年超続いたご近所トラブルの末の惨劇 1千人が減刑嘆願した理由とは…

「生活排水が流れてきている。カネを持ってこい」-。千葉県館山市で隣人男性のB氏=当時(73)=を殺害したとして、殺人罪に問われた男A(76)の公判で、B氏が執拗(しつよう)なクレームや嫌がらせをAに20年以上続けていたことや、ほかにも近所で多くのトラブルを起こしていたことが明かされた。殺害の際の心境を問われたAは「これ以上、住民にBが迷惑をかけないようにと考えた」。罪の軽減を求め、1千人以上が署名した嘆願書も提出される異例の展開となった法廷で、言い渡された判決は…。

http://www.sankei.com/premium/news/160619/prm1606190007-n1.html

この事件では、隣人トラブルが事件として表面化しないまま20年も続いています。そして、悪化の一途を辿り、最終的には殺人事件にまで発展しました。20年の間には何度も警察が間に入ったようですが、それでも問題の解決には至らなかったようです。

警察は基本的に違法者を法の下に取り締まることが役目なので、合法の範囲内の問題については問題解決能力がありません。また、これだけの人々が署名するということは、被害者による長年のトラブルを周囲が認識していたことに他なりません。

早い段階で問題を適切に解決できていればと思うと、悔しくてならない隣人トラブル事件です。

解決方法

住人トラブルは、その内容が刑法に抵触すれば警察に通報して解決します。しかし、警察は民事不介入の原則があり、ほとんどの場合は警察は注意程度しかできず、問題解決に取り組んでくれることはありません。かといって、いきなり弁護士に依頼したり裁判を起こすのは、私たち一般人にとっては敷居が高すぎます。

このようなとき、利用を検討したいのがADR(裁判外紛争解決手続)です。

ADR(裁判外紛争解決手続)は普段の生活上でのトラブルを、裁判ではなく第三者を交えた交渉で平和的に解決しようという試みで、住人トラブルに対しては初期段階で最も効果が見込まれます。

ADR(裁判外紛争解決手続)については国民生活センターが詳しく案内しています。

ADR(裁判外紛争解決手続)

身の回りで起こる様々な法的トラブルについて、裁判を起こすのではなく、当事者以外の第三者に関わってもらいながら解決を図るのがADRです。

国民生活センター

住人トラブルは問題がこじれる前の早期解決が大切です。問題解決の手段として、ADRの活用をおすすめします。

ADRをもっと知りたい方はこちらからどうぞ。

ADR(国民生活センター)

万が一の備えも重要です

住人トラブルの根本的解決は、ADR(裁判外紛争解決手続)などを活用した話し合いで、互いに理解し合い、納得することです。

しかし、住人トラブルの進行状況や悪化の度合いなどでは、危険が身近に差し迫ってる場合もあります。このような場合には警察に相談すべきです。

警察に相談すると、相手への注意や付近のパトロールの強化など、ある程度の対応はするはずです。効果はゼロではありませんので警察を活用しましょう。ただし、気を付けたいのは、警察は24時間ずっとその場にいて守ってくれるわけではないという点です。

住人トラブルをかかえ、怖い思いをしながらでも私たちには普段の生活があります。買い物、出勤、通学など外出しなければなりませんし、残された家族は一人で過ごすことになるかもしれません。

もし万が一危険に見舞われ、警察に通報したとしても、警官が駆けつけるまで10分から15分かかります。その間は自力で身を守らなければなりません。このような万一の備えとして催涙スプレーやスタンガンなどの護身用品を備えておくことをお勧めします。

護身用品は相手と一対一で対峙したときに、自分だけの力で身を守る手段です。最悪の事態が発生したとき、護身用品があるのと無いのとでは違いは明らかです。襲われたら、110番で警察に通報し、警察が到着するまでは護身用品を活用しながら自力で身を守る。こうすることで、身の安全をより確実にすることができます。

最後に

住人トラブルを含め、人間関係のトラブルは悪化する前に早めに対処しましょう。相手もここまではしないだろうといった安易な判断は禁物です。世の中には常識の通じない相手が多く、凶悪な事件は後を絶ちません。こと身の安全については楽観的ではなく、悲観的に考え、行動し、備えることが大切です。解決するためにあらゆる手を尽くすことはもちろんのこと、場合によっては迷わず警察に通報するようにしましょう。

そして、万が一の時には自分一人だけでも最低限身を守るための護身用品を備えるようにしてください。

護身・防犯コラム

護身用品悪用防止署名活動
護身用品悪用犯罪の根絶を求める署名活動

日本護身用品協会では、護身用品の悪用による犯罪根絶のため、護身用品販売規制の法制化を目指す署名活動を行っています。

護身用品は、誰でも用途や年齢を問わず、匿名で、仮に悪用が目的であっても自由に購入できる時代は終わりつつあります。これからの護身用品は、身元を証明できるユーザーが、護身目的での使用を約束した上で責任を持って購入する時代です。これこそが護身用品の適正な使用と悪用根絶に繋がり、護身用品が必要な人がいつでも安定して護身用品を購入できる社会の実現に繋がります。

当店では、この日本護身用品協会が行う署名活動に賛同しています。

護身用品悪用のない安全な社会の実現に向け、この内容に賛同いただける方は是非、署名のご協力をお願いいたします。

署名にご協力いただける方はこちらへ

護身用品の悪用のない安全な社会実現に向けて護身用品販売規制の法制化を警察庁に求めます

護身・防犯コラム

ニセ宅配便の見分け方


先日テレビを見ていたら、たまたま防犯の特集をやっていました。

番組内の防犯に関する様々なコーナーの一つとして「ニセ宅配便の詐欺」について取り上げている内容がありました。

ニセ宅配便という詐欺行為が存在し、誰でも被害に遭う可能性があること。それをテレビを通して視聴者に紹介して注意を喚起することは、とても有意義だと思うし、私も知らなかったのでためになりました。

でも、そのコーナーの中で防犯の専門家と称する人が解説したニセ宅配便業者の見破り方は、どう考えても全く納得できなかったので、ニセ宅配業者の見破り方を独自の視点で考えてみました。

今回は、テレビで放送された内容と、もっと現実的なニセ宅配便詐欺の見破り方を当店独自の考えで紹介します。

見破れますか!?ニセ宅配便を装った代引詐欺

問題として取りあげられていたのは、代金引換の宅配便を装って代金を騙し取るという詐欺の手口でした。

番組内では、実際にこの詐欺が通用するのか実験も行っていました。仕掛け人であるニセ配達員が荷物を配達し、受け取る人が注文していない荷物の代金を払ってしまうのか、という実験です。その実験では、受け取る人は注文した覚えはなくても「きっと家族が注文したのだろう」と思い込み、立て替えて払ってしまってました。

ニセ宅配便詐欺の被害は実在し、詐欺の実証実験も成功したので、この詐欺は誰でも被害に遭う可能性があります。こんな詐欺もありますので気をつけましょう。という主旨のコーナーでした。

全くもってその通りです。皆さん気をつけましょうね!犯罪被害は他人事ではありませんよ〜(^_^;)

・・・・・あれ?

確かにそこまでは良かったのですが、その後に違和感がありました。

テレビで紹介されたニセ宅配業者の見分け方

テレビでよく見かける防犯専門家が、宅配業者が本物か見分ける方法を伝授していましたが、その方法が納得いくものではありませんでした。

ニセ宅配業者を見破る方法(テレビの専門家による)

不在票を見せてもらう

これでなぜニセ業者なのかわかるのかというと、以下の理由からだそうです。

  • ニセ業者は不在票を持っているはずがない
  • 不在票は日常的に目にしているから偽造はすぐにわかる

うーん。。。この根拠ってすごく弱くないですか?

本当にニセ業者は不在票を持ってない?

もし仮に私が詐欺やるのなら(絶対にするわけないですけどね!)、架空の宅配業者をでっち上げるわけですから周到に準備します。

犯人だって捕まりたくはないはずですから。

私だったら名刺と不在票と名札くらいは最低でも用意します。

代引詐欺が浅はかな思いつき犯行だと甘く考えてませんか?

本当に偽造された不在票はすぐにわかる?

現在は配送業者も価格競争で乱立状態です。

様々な通販を利用すると、見た事もない配送業者が持ってくることもザラにあります。

こういった業者に不在票を見せて欲しいと言って、出される不在票が本物かどうかなんて見分けられるはずがありません。

ちなみに今は、複写式の綺麗な伝票だって、誰でも少量を安く通販で作ることができる。そういう時代なんですよ。

今回の見破り方については、特に内容が浅く、問題の本質から逸脱しすぎていてがっかりしました。そして、テレビはとても影響力が大きいので、その方法で安心してしまう視聴者が大勢いることを考えると危機感を感じます。

今から詐欺をする人は、この番組を見てるかもしれませんしね。今頃は本物っぽい綺麗な不在票をネットで注文しているかもしれません。それでも詐欺は防がなくちゃ!ですよね。

詐欺って人を騙す犯罪です!騙してお金を得ようとする相手がバカだと思ったら大間違いです!多くの方が実際に騙されることを考えても、相手の知能を甘くみてはいけません!詐欺犯は騙される私たちより知能が上だと思って甘くみないようにしないと詐欺被害は防げません!

私が考える現実的な見破り方

じゃあニセ宅配業者による宅配詐欺を100%確実に防ぐ方法はあるのか。

実はとても簡単な方法で100%防ぐことができます。

現実的なニセ宅配業者の見分け方

注文した本人に確認してから受け取ること

これに尽きます。たったこれだけ。これしかありません。

注文した本人がいなければ、配達業者をその場で待たせ、電話で確認しても良いでしょう。

注文者本人に確認しなければいけない内容、それは

確認する内容

  • 送り主
  • 金額

のたった2つだけです。

単純でしょ?でもこの2つは、詐欺犯にとっては絶対に偽装できない部分なのです。

配達に来た宅配業者の目の前で、荷物の送り状伝票を見ながら「○○からの商品が代引金額○○円で配達にきてるけど、これ注文した?払って大丈夫?」と聞くだけ。たったこれだけです。宅配業者も玄関先で数分待つくらい、嫌な顔はしないはずです。

もし注文した本人と連絡がつかない時は「本人と確認がとれないため」と正直に理由を説明し、後日改めて再配達してもらうようにお願いしましょう。後日、本人と確認がとれてから受け取っても遅くはありません。

一番大事なのは、その配達業者が詐欺業者の場合、ここまで確認をされると二度と来ないという点です。偽装が不可能な部分を確認されてしまうのですから、騙すのは不可能とあきらめるはずです。これぞまさしく100%確実な撃退方法です。

テレビ番組がなぜこんな単純なことに気がつかなかったのか… 本当に不思議(^_^;)

最後に

宅配業者が来て、それが代金引換だったら、知らない人に現金を払うわけです。普通の宅配便のように気軽に考えてはいけません。大切なお金を払うわけですからね!

そして人を騙すことを目的としている詐欺犯を甘くみないこと。今回はニセ宅配業者詐欺について考えましたが、同じことは日常のあらゆる場面で言えます。とにかく確認。これだけを覚えておいてください。

今回は、テレビ番組への違和感と代引詐欺の撃退方法を紹介しました。皆さんもお気を付けくださいね!