熊よけスプレー

熊よけスプレー用誤噴射防止安全クリップ

当店の熊よけスプレーには、中型タイプ(B-609)と大型タイプ(B-610)どちらにも誤噴射を防止するための安全クリップが付いています。

熊よけスプレーは、安全クリップを装着することによって噴射レバーが押されないように固定できます。丁度、消火器の安全ピンと同じような役割です。安全クリップを装着しておくことで、不用意に噴射レバーに触れてしまったり、異物が噴射レバーに当たってしまった場合の誤噴射を防止しています。

この安全クリップは本体から抜き去って使用する仕組みのため、紛失された方や、現地での紛失を不安に感じている方もいるのではないかと思います。

そのような方のため、安全クリップは単体でも販売しています。

現在は諸事情によりamazonでのみ販売となっておりますので、必要な方は以下のamazonページからご購入ください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07KFV535G?ref=myi_title_dp

なお、amazonでは購入できないという方は個別に当店までご相談ください。

KSP,熊よけスプレー

熊よけスプレー中型モデルB-609
▲大人気の中型熊よけスプレーB-609。今月500本仕入れたばかりなのに。。

いよいよ全国的に春本番、超大型GWも控え、熊よけスプレーが猛烈に売れています。

特に熊よけスプレーの中でも携帯性に優れた中型タイプのB-609が非常に人気があります。アウトドアシーズンを控えた4月上旬に多めの500本を仕入れましたが、既に残り僅かの状態です。人気が想定外すぎる(>_<)

https://www.ksp-web.com/syouhin/b-609.html

アウトドアを心ゆくまで楽しむには、基本的な安全装備が欠かせません。そういった中で、熊やイノシシを撃退できる熊撃退スプレーは危険動物対策装備として必須です。

B-609の次回の入荷予定は5月中旬。現在の販売ペースからして、恐らく在庫がもたないと思います。

必要な方は早めのご注文をお勧めします。

万一欠品となった場合にはご容赦ください。

熊・イノシシ・害獣,熊よけスプレー

誰にでも絶対に忘れたくない事件というものがあると思います。

私の場合、その事件のひとつが秋田県で起きた2016年の熊による食害事件です。

この事件ではツキノワグマによって男女4人が犠牲となったばかりか、熊から食害を受けていたことに戦慄を覚えました。(食害:人間を食べること)

大好物のタケノコが不作で?男女4人を死亡させた凶暴グマの実態

事件を詳しく見ると、被害者の中には熊よけ笛を吹きながら歩いた夫婦もいたようです。クマよけが意図せずクマ寄せになったのではないかと恐ろしくなります。

クマよけと音の利用についての懸念点は、以前からこのブログでも問題を提起していました。

クマ対策の新常識「クマよけ鈴は効果なし」 音の期待と現実

クマは人を襲い、最悪の場合は食害を行います。人間にとってクマよけは命に関わる問題です。鈴や笛やラジオでは効果がないことが近年次々と明らかになっています。

そして、この記事では食害クマがまだ3頭も生存している可能性を指摘しています。

秋田「人食いグマ」3頭生存か 他の5地域も警戒を

この凄惨な食害事件だけでも、恐らく5頭の熊が関わり、そして3頭は生存している可能性があるということです。あれからまだ3年、その3頭のクマはまだ生存していると考えておいたほうが賢明でしょう。

そしてもちろん、危険なクマは日本全国でこの3頭だけと考えることは出来ません。

そろそろ2月も終わり、お仕事や行楽で山野へ出かける方も増えてくる時期です。そして、同時に全国でもクマの被害が増え始める季節です。

自分だけは大丈夫だとか、これまで何もなかったからとか、鈴や笛があるから安心だとか、そう考えている方がもしいたら、3年前のあの凄惨な事件を思い出し、絶対に被害に遭わないように対策をしてください。

熊よけスプレー

熊よけスプレーに使用する安全クリップの単体販売を開始しました!

熊よけスプレーはヘッド部分がファイヤーマスターという構造になっていて、誤噴射防止には専用の安全クリップを使用します。(写真の手に持っているオレンジのパーツ)

この安全クリップは、熊よけスプレー使用時は噴射レバーから抜き去ることで、噴射レバーの固定を解除し、熊よけスプレーが噴射できるようになります。

安全クリップは完全に噴射レバーから抜き去る仕様となっており、紛失する可能性がありました。

熊よけスプレーの安全クリップ
▲熊よけスプレー使用時に抜き去ってしまう安全クリップ(オレンジのパーツ)

実際に紛失したという相談も相次ぎ、その度になんとか在庫の予備を使って対応していましたが、今回正式に単体部品として販売を開始できました。

この安全クリップは小さいこともあり、フィールドで落としてしまうと紛失の可能性があります。

また、実際に熊を前にして安全クリップを噴射レバーから抜き去った場合には、熊から目を逸らす訳にもいかないため、どこに落ちたかわからないといった場合もあるでしょう。さらにその場から熊よけスプレーを構えたまま移動する場合も当然考えられますし、落とした安全クリップを回収したくとも、熊との遭遇後ならなおさら現場に戻るのは危険な場合だってあり得ます。

危険が去った後、熊よけスプレーは使用済みでも未使用でも持ち帰る必要があり、その帰路の際にも安全クリップを装着しないと誤噴射が心配です。

いろいろな意味で、熊よけスプレーの安全クリップは意外と重要なパーツです。

紛失された方は必ず安全クリップを購入して装着されることをお勧めします。また、フィールドに出かける場合にも、念のため安全クリップの予備を携行していると安心です。

熊よけスプレー中型モデルB-609と大型モデルのB-610は使用する安全クリップは共通でC-101です。

熊よけスプレー用安全クリップ C-101

必要な方は是非お買い求めください。

なお、当店では熊よけスプレーの初回購入時に、予備の安全クリップを同時に購入されることをお勧めしています。

熊・イノシシ・害獣,熊よけスプレー

ボタン式の熊よけスプレーホルダー

熊よけスプレーは山林の活動では安全のため無くてはならない必須アイテムです。常に身に付けておく必要があるため、専用ホルダーに入れて持ち歩いている人も多いのではないでしょうか。

この専用ホルダーは、各熊よけスプレーメーカーや販売店が、個々に組み合わせて販売されていますが、これらには種類によって無視できない大きな違いがあります。

それは蓋の開閉音です。

今回は、ホルダーの蓋の造りの違いと、その違いがもたらす開閉音の違いについて解説します。

蓋の固定方法は2種類ある

熊よけスプレーのホルダーは、熊よけスプレーを収納してベルトやザックなどに固定できるケースです。熊よけスプレーは万が一の時に素早く取り出せるように、普通の荷物とは別にして専用ホルダーを使用し、腰などに装備するのが一般的です。

この時に、普段の活動で熊よけスプレーが脱落したり、異物や手が熊よけスプレーのノズルやボタン部分に接触しないように、ホルダーには蓋が付いています。

ホルダーの蓋の固定方法は大きく分けて次の通り2種類存在します。

  • マジックテープ式
  • ボタン式

蓋の固定方法の違いは、実際には開閉音の違いとして大きく現れてきます。

詳しく見ていきましょう。

マジックテープ式

▲特定の製品の画像だと語弊があるのでマジックテープの画像を掲載

蓋の裏とホルダーの本体にマジックテープが縫い付けてあり、マジックテープで蓋が固定されます。熊よけスプレーの多少のサイズ違いも許容されホルダーの共通化が楽だからなのか、ほとんどの熊よけスプレーホルダーがマジックテープ式を採用しています。

ボタン式

一部の熊よけスプレーホルダーが採用するボタン式の蓋。この方式はほとんど見かけることがありません。

※熊よけスプレーの付属ホルダーにはポシェットのような布袋をホルダーと称しているものがありますが、これはホルダーとしての役割を満たさない単なる保管用袋なので今回は触れません。

マジックテープ式とボタン式の開閉音の違い

熊よけスプレーのホルダーを開閉音の違いという視点から考えてみると、マジックテープ式とボタン式の違いは歴然です。

マジックテープ式

閉める時は静かですが、開ける時にバリバリと音がします。

もし望まずとも熊と至近距離で対峙していた場合、ぎりぎりの緊張状態の中、なんとか均衡を維持している、そんな状況を想像してください。そんな中で熊よけスプレーを用意するには、マジックテープをバリバリと音を立てながらホルダーの蓋を開けなければなりません。その突然の異音が、両者の緊張状態を破綻させ、または熊が怯えて、襲ってくるきっかけになるかもしれません。

また、熊が近くにいるが、まがこちらに気がついていないといった状況も考えられます。こちらは熊に気がつかれないようにやり過ごすのが一番ですが、しかし念のため熊よけスプレーも構えておくべきです。しかし、熊よけスプレーをホルダーから取り出したいが、蓋を開ける時にマジックテープのバリバリ音がすると熊に気がつかれてしまう恐れがあります。こちらに気がついていない熊にわざわざこちらの存在を知らせる行為は、当然ながら望むところではありません。

このように、メーカーが安易に採用しているマジックテープですが、その開閉音のせいで現実的には熊から襲われるリスクが高まってしまいます。

ボタン式

蓋がボタン式のホルダーは、蓋の開閉時にほとんど音がしません。

音がしなため、熊と対峙していた場合にも熊を音で過度に刺激することがありません。同様に、熊がこちらに気がついていないという場合でも、音で刺激することなく熊よけスプレーを静かに取り出して、万一に備えることができます。

熊よけスプレーのホルダーの蓋はボタン式が最適

いざ襲ってくると動きがとても速い熊なので、こちらに突進を始める前に熊よけスプレーを構えているのが理想的です。

熊が突進を始めてから慌てて熊よけスプレーをホルダーから取り出していると、そのタイムラグが命取りになりかねません。

こういった理由から、音で熊を刺激せずに熊よけスプレーを取り出すことが出来るボタン式蓋のホルダーは、熊よけスプレーに最適のホルダーと言えます。

マジックテープ式はボタンへの換装も有りかも

手持ちの熊よけスプレーホルダーがマジックテープ式だからといって悲観する必要はないかもしれません。

マジックテープ式の蓋やホルダー本体は、ほとんどの場合、ナイロンの生地にマジックテープの素材が糸で縫い付けられています。

このような場合には、思い切ってマジックテープを取り去り、ボタン式への換装にチャレンジしてみるのも手かもしれません。

ボタンは手芸店やネット通販で(例えばamazonなどで)数百円で入手できます。ネットなら「ホック 打ち具」などで検索すれば、ボタンのオス、メスと固定に使用する打ち具がセットで1,000円程度からあります。あとは金槌があればOK。アウトドア好きな方なら、こういった道具は既に道具箱にあるかもしれませんね。あとはチャレンジのみ。腕の見せ所かもしれません。

音を軽視するべからず

自然界、野生の世界では敵や獲物の認識するための感覚は主に匂いと音です。熊も例外ではありません。

そういった特性を考えると、緊張状態にある熊の目の前で突然マジックテープのバリバリ音を響かせることが、どれほど危険なのかわかると思います。

熊よけスプレーは、携行時になくてはならないホルダーについても、安全第一でリスクを最小限にできるものを選びたいものです。

熊・イノシシ・害獣,熊よけスプレー

イノシシで死亡事故発生  イノシシに注意!

山梨県で猟師さんがイノシシに襲われて死亡するという痛ましい事故が発生しました。

イノシシに襲われ 狩猟中の男性死亡 山梨

2019年1月20日 18時01分

20日午前、山梨県山梨市の山中で猟をしていた59歳の男性がイノシシに足などをかまれ、その後、死亡しました。

警察によりますと、20日午前9時半ごろ、山梨市牧丘町杣口の小楢山で猟をしていた地元の会社員、長谷川洋さん(59)から「イノシシにやられた」と、一緒に猟をしていた人に無線で連絡がありました。

駆けつけたところ、長谷川さんは左足のふくらはぎと尻の2か所をかまれ、市内の病院に運ばれましたが出血多量のためおよそ3時間後に死亡しました。

一緒に猟をしていた人によりますと、長谷川さんたちは当時、4人で犬を使ってイノシシを追い込んでいて、長谷川さんは銃を構えてイノシシを待ち受けていたところ襲われたと見られるということです。

イノシシは体長1メートルを超えると見られ、山の中に姿を消したということです。

現場は標高1700メートル余りの小楢山のふもとから600メートルほど登った林道脇の斜面で、この時期はシカなどの猟が盛んに行われる場所です。

NHK NEWS WEB

この事故では襲われた男性は狩猟中で、猟銃も持っていました。

追い込んだイノシシを仕留める役割だったようで、なぜ仕留められず襲われたかは不明のようです。

こういった狩猟では、複数の人がチームで行うものだと思いますが、もし狩りに失敗し、だれかが獲物に襲われた時の対策は考えられているのでしょうか。

猟師さんはもちろん猟銃を持っているものと思います。猟銃を持っていれば獲物との力の差は圧倒的ではありますが、それは銃を撃てる場合に限ります。

もし仲間が襲われたとしたら、例えばイノシシが仲間を襲い、噛みつき、離さないとしたら、当然ながら銃は使用できません。発砲すると襲われている仲間にも当たる可能性があるからです。

このような場合に、死に物狂いで興奮しながら噛みついてるイノシシを引き離し、仲間を助けるにはクマよけスプレーしかありません。

クマよけスプレーを使用すれば、人への被害は銃を使用するより遥かに少なく、確実にイノシシを引き離すことができます。

今回の事故のニュースでは、被害者を襲ったイノシシをどう撃退したのか明確になっていません。イノシシが自分で退散したのかもしれませんし、何らかの方法で被害者本人がイノシシを撃退したのかもしれません。

でももし、狩猟メンバーの全員がクマよけスプレーを携行していれば、今回の事態においても襲われた本人や、近くの仲間がいち早く対処し、今回のような最悪な結果は免れたかもしれません。

以前から懸念していたのですが、狩猟をされる方は猟銃だけでなく、万が一の護身のためのバックアップは持たれているのでしょうか。

猟銃は圧倒的な殺傷力がありますが、万能ではありません。狙いを外すかもしれないし、機械なので故障の可能性もあります。弾数も無限ではありません。銃によっては1、2発の発射で装填し直さないとならないかもしれませんし、装填には相応の時間を要します。

こういったリスクに加え、クマやイノシシなど場合によっては命を落としかねない凶暴な動物を相手にするわけですから、身を守るためのバックアップ手段は必須です。ナイフもあるとは思いますが、凶暴な動物が多少刺されたくらいで逃げるとも思えません。急所を的確に狙えばナイフでも不可能ではないのでしょうが、襲われている最中に、そのような的確な攻撃は不可能に近いでしょう。

やはり猟銃のバックアップには最低でもクマよけスプレーが必要です。クマよけスプレーがあれば、襲われていても、襲われている仲間を助ける場合にも、とにかくイノシシやクマの顔面にスプレーするだけなので、確実に撃退できます。

猟をされている方、イノシシやクマが出没するエリアへお出かけの方は、万が一の時に自分や仲間の命を守るため、必ずクマよけスプレーを携行することを強くお勧めします。

熊・イノシシ・害獣,熊よけスプレー

コンパクト熊よけスプレー格安販売中!

KSPでは護身用品の一環として熊よけスプレーも販売しています。

当店の熊よけスプレーはサイズ違いで2機種ありますが、そのうちお勧めなのが小さな方のB-609です。

熊よけスプレー中型モデルB-609

まず注目なのは熊よけスプレーの中では断トツの安さ!1本税別4,982円と、なんと5,000円を切っています!

容量は4oz(オンス)で、とってもコンパクト。携行しても軽いし邪魔になりません。B-609は近年急速にユーザー数を伸ばしている、新しい熊よけスプレーです。

皆さんが普段目にするであろう熊よけスプレーと、お勧めのB-609とのサイズを比較すると驚くほど圧倒的な小ささです。こうして見ると、そもそも大型の熊よけスプレーって、持ち歩きを考えると大きすぎないか?と考え込んでしまうレベル。

熊よけスプレーのサイズ比較
▲一般的な熊よけスプレーにくらべてこの小ささ!携帯性抜群で持ち歩きも楽々!(大きな方は他店のものなのでモザイク処理)

本体ボンベが手の平くらいのサイズです。スリムでコンパクト。装備品が熊よけスプレーだけでは済まないアウトドアでは、コンパクト性は重要な要素ですよね。

▲片手で持ってこのサイズ。持ち歩きやすさ最高です。

そして、たっぷり長い有効期限。当店の熊よけスプレーは最低でも3年以上の有効期間が残っている物のみ販売しています。

有効期限が1年前後しか残っていない熊よけスプレーも多い中、3年以上はすごいと思いませんか?只でさえ安いのに、さらに長持ちするという最高のコストパフォーマンス。

ボンベ底部3段印字の中央の部分が、例えば10/08/22の表示だとしたら2022年10月8日までという意味です。日付の並びは月/日/年の下2桁となっています。本体底部だけでなく、本体横にも同じ日付ラベルがあります。

ボンベの底は、製造工場でしか印字出来ません。つまり、この有効期限はウソ偽りない本当の有効期限だということです。安心ですね。

▲工場印字の有効期限もバッチリ!というか、他店のサンプル熊よけスプレー、有効期限の表示がどこにもない。。

熊よけスプレーは身に付けておいて、すぐに取り出して使用できないと意味がありません。

なので、腰に下げられない収納ケースなんて論外で、腰に下げられても熊よけスプレーを取り出す時にまごつくような収納ケースではNGです。

当店の熊よけスプレー専用ケースは腰に装着でき、ケースの蓋はボタン式なので片手でさっと開けられます。さらにケース本体がしっかりと腰がある頑丈な造りなので、熊よけスプレーを一瞬で取り出すことができます。

さらに蓋はボタン式なので、熊を前にしても無用に熊を刺激せず静かに蓋を開けられる。実はこれも大きなポイントなんです。熊を前にして、マジックテープ式の蓋をバリバリと音を立てながら開けるなんて危なすぎる。

熊よけ中型催涙スプレー ケース付きセット B-609-CS
▲もちろん携帯用のケースも販売。このケースの蓋にも注目。マジックテープではなくボタンなので、熊を刺激せず静かにさっと取り出せます。

当店ではケース付きセットもご用意。よければご覧ください。こちらもお値打ち価格です。

熊よけスプレー中型モデルB-609ホルスターセット

これまでの熊よけスプレーは、有効期限が短い又はわからない、といった物が多く、毎シーズン買い替えている方も多いのではと思います。

今シーズンの熊よけスプレーは、これまでにない軽量コンパクトで、効き目も確実、有効期限も完璧に管理されている当店の熊よけスプレーを是非。

催涙スプレー,熊よけスプレー

催涙スプレーは熊に使用できるのか

催涙スプレーは人間に効果がありますが、熊を始めとした動物には使用できるのでしょうか?

このページでは催涙スプレーの適用対象の範囲について説明します。

※注意 このページの説明は、当店の催涙スプレーのような強力催涙スプレーを前提としています。弱い催涙スプレーは対象外なのでご注意ください。

催涙剤の成分

対人用の催涙スプレーが噴射する催涙剤は、一部の製品を除きほとんどの場合OCです。一般に販売されている熊よけスプレーの催涙剤も同様にOCです。(OCとはカプサイシンを主成分とした自然由来の刺激物で、トウガラシの辛みと同じ成分です。)

催涙剤の成分はOCを始めとして数種類存在しますが、OC催涙スプレーは人間だけでなく動物全般に効果があります。

効果が認められるのは人間を始め、熊、イノシシ、猿、犬など動物全般です。

どこに効くのか

催涙剤は刺激成分として粘膜に強く作用します。

具体的には目、鼻、喉です。

これは熊であっても同様です。

従って、熊に噴射する場合には顔面に向けて噴射します。

特に効くのは鼻

熊とはいえ何かが飛んでくると目をつむる可能性はあります。

そういった中で、確実に効果があるのは鼻です。

熊は特に嗅覚が鋭く、周囲の状況把握のために匂いを嗅ぎます。

そのため、催涙剤を浴びても同様に匂いを嗅ぐと考えられます。人間のように無意識に息を止めるようなことはないでしょう。

催涙剤は鼻の粘膜に付着しても強烈な激痛を引き起こします。

目への影響も避けられない

顔面に噴射剤を浴びた熊は、一瞬は目を守るため無意識に目をつむるかもしれません。

しかし、顔全体には毛が密集していますし、浴びた催涙剤はそのままが頭部全体に付着したままになります。そして、手で拭おうとしても熊の手では容易ではありません。

手で目を拭ったり、周囲にある木や枝に頭部を擦り付けて催涙剤を拭おうとするかもしれませんが、それは逆に毛に付着した催涙剤を目に運ぶ事になり、さらに痛みは増すはずです。

熊と人間の使用距離の違い

催涙スプレーを人に使用する場合の実際の距離は、およそ2m〜3mと考えられています。それより近ければ相手に腕を掴まれる可能性がありますし、それより遠ければ命中が難しく、相手の表情など悪意の確認が困難でしょう。

しかし、熊に対峙した場合の2〜3mは近すぎ、とても安全距離とは言えません。熊の場合は出来るだけ離れた状態でも撃退できるのが理想です。

熊への使用は噴射形態が大切

催涙スプレーは最大でも5m程しか噴射できません。

しかし、催涙スプレーには噴射形態によって違いがあります。

対人用はほぼ液状噴射のモデルが標準です。量が多い水鉄砲のようなイメージです。

それに対し熊よけスプレーは霧状噴射です。消火器のようなイメージで噴射し、長く大気中に滞留します。

この噴射形態の違いは大きな差となって現れます。

結果的に熊よけスプレーは、熊に直接浴びせるだけではなく、熊とこちらの間に煙幕を張るような使い勝手になります。漂う霧状の催涙剤の煙幕を吸い込んだ熊は激痛に襲われ退散します。

対人用の催涙スプレーにはこの煙幕を張るような使用が出来ません。水鉄砲のように噴射された催涙剤はそのまま地面に落ち、大気中にほとんど滞留しません。また、地面に落ちた催涙剤の熊への影響力はゼロです。

こういった噴射形態の違いから、熊よけスプレーは対人用催涙スプレーと比べると噴射形態が熊撃退に適しています。

対人用催涙スプレーは熊には効かないのか

対人用催涙スプレーが熊に効かないのかというと、決してそのようなことはありません。

熊よけスプレーも、対人用催涙スプレーも、噴射する催涙剤の成分は同じOCです。

従って、正確に熊の顔面に浴びせることが出来れば、対人用催涙スプレーでも熊よけスプレーと同様に効果があります。

ただし、対人用催涙スプレーの実用的な射的距離は2〜3mです。熊と対峙した時の2〜3mは近すぎます。また、対人用催涙スプレーは熊よけスプレー最大の特徴である煙幕を張るといった使用が出来ません。

つまり、対人用催涙スプレーは命中すれば熊を撃退できるが、それは現実的に難しいと言えます。

とはいえ非常時にあるとないでは雲泥の差

対人用催涙スプレーを熊に使用するのは困難とはいえ、非常時にあるとないでは大違いです。

もし熊に襲われて、噛み付かれている、押さえつけられているといった至近距離の場合、もし手元に催涙スプレーがあれば躊躇なく使用すべきです。顔面に浴びせることができれば、熊は退散します。

これが何も持っていない場合であれば、人間の力で難を逃れるのは至難の技でしょう。

日頃対人用として催涙スプレーを携帯している方は、万一の時には熊であっても使用出来ることを覚えておいてください。

熊用として考える場合には熊よけスプレーを

これまで述べてきた通り、対人用の催涙スプレーであっても、熊よけスプレーであっても、熊には効果があります。しかし、熊よけスプレーは熊の撃退に適している専用スプレーです。

よほどの事が無い限り、熊対策としては熊よけスプレーを選ぶようにしてください。

熊には熊よけスプレー、しかし万一催涙スプレーしかない場合は迷わず催涙スプレーを使用すること。そして、自分が持っている熊よけスプレーや催涙スプレーの噴射特性や使い方をしっかりと理解していること。それが万一の時に身を守れるかどうかの大きな違いになってきます。

近年では里山の縮小から市街地でも熊が出没するようになってきました。過去には熊による死亡例なども発生しています。もし襲われた際には撃退できるように、普段から熊よけスプレーを備えておきましょう。

追記  北海道のエゾヒグマについて

この項は北海道のみに生息するエゾヒグマに限定した内容です。北海道ではない方は読む必要はありません。

北海道のエゾヒグマには注意

  • 当店の熊よけスプレーはエゾヒグマ(北海道のみに生息する大型種)には使用できません。エゾヒグマにはヒグマ専用の熊よけスプレーを使用してください。当店はヒグマ専用の熊よけスプレーは販売しておりません。
  • ヒグマ用熊よけスプレーの催涙剤は非常に高濃度な劇物です。熊にも深刻なダメージを与え、人間が浴びると失明や皮膚のただれといった深刻な後遺症が残る恐れがあり大変危険です。エゾヒグマ以外には絶対に使用しないよう注意してください。
  • 北海道以外の地域、並びに北海道でもエゾヒグマの危険がない地域では、当店の熊よけスプレーの使用が最適です。

熊よけスプレー

熊よけスプレーの飛行機への持ち込みについて

熊よけスプレーは飛行機に載せることは出来ません。

飛行機は、各航空会社ともに圧力スプレー缶の搭載が禁止となっています。熊よけスプレーも圧力缶スプレーに含まれるため、飛行機に載せることはできません。(実際に空港へ確認しました。)

機内持ち込みはもちろんのこと、手荷物預けもNGです。

ここでは熊よけスプレーを飛行機に載せられない理由と、飛行機を使わず旅先へ持って行く方法を説明します。

飛行機に載せられない理由

飛行機に載せられない理由は、高度の上昇による気圧の変化がスプレー缶の破裂を引き起こす恐れがあるという安全上の理由のようです。

実際には航空機は客室も貨物室も与圧され、気圧に大きな変化は生じません。

一見すると問題ないようにも感じますが、何よりも安全を重視する飛行機ですからこの点は仕方ないのかもしれません。

何かのトラブルで与圧ができなくなった場合、貨物室のスプレー缶が次々と破裂すれば、2次被害も起こりうるという事でしょう。

従って、熊よけスプレーは機内持ち込みも、手荷物預けもできません。

禁止されているのは熊よけスプレーのみに留まりません。圧力スプレー製品は殺虫剤、洗剤、塗料、化粧品などあらゆる製品が搭載禁止となっています。

客室についてはさらに、ハイジャック防止の観点からも持ち込みが禁止されています。

ポイント

飛行機は熊よけスプレーだけでなくスプレー缶は全部ダメ。

一部例外も

例外として、貨物専用機の中にはスプレー缶を搭載する便もあるようです。

貨物専用機なので乗客がいないという観点からの安全判断や、専用の機体構造などが関係しているものと思われます。

情報を得ている限りでは、国内便ではこのようなスプレー缶を搭載する貨物便はありません。

目的地に持って行く方法

遠征する場合などでは飛行機を利用することもあります。

このような場合には、熊よけスプレーだけを先に現地へ送っておく以外に方法はありません。

国内の運送会社は熊よけスプレーの配送自体は問題なく受け付けます。ただし、何も指定しないで発送すると飛行機便を使われてしまう可能性もありますので、発送する際には陸送を指定するように注意してください。陸送を指定すればトラックや貨物列車、船のような飛行機以外の方法で運んでもらえますし、特別に料金がかかるものでもありません。

なお、目的地が海外の場合には船便となるため、到着まである程度の日数を要します。早めに送っておくことをお勧めします。

熊よけスプレーは山行では必需品

遠征山歩きを楽しめるのも安全があってのことです。

また、山岳部での危険動物は熊だけではありません。

熊よけスプレーはイノシシや野犬にも使用できるので、どこの山に行く場合でも必須アイテムとして必ず携行することをお勧めします。

熊よけスプレー

熊よけスプレーの着脱式安全クリップ
▲熊よけスプレー中型モデルB-609の着脱式安全クリップ(オレンジの部品)

熊よけスプレーには誤噴射防止目的の安全クリップが付いています。

画像内のオレンジ色のパーツがそれです。このパーツは、熊よけスプレーを使用しないときに誤って噴射されてしまうことを防ぐため、噴射レバーが動かないように固定するものです。

安全クリップは中型の熊よけスプレー(B-609)と大型の熊よけスプレー(B-610)のどちらとも同じパーツを使用する共用パーツとなっています。

この安全クリップは着脱式になっています。未使用時は噴射レバーに装着しておき、使用時には安全クリップを引き抜き、フリーになった噴射レバーを押すことで噴射します。

着脱式のせいか、最近連続して安全クリップを紛失したという相談を受けました。

ひとまず当店の予備を提供することでなんとか対応できましたが、その予備も無限にあるわけではありません。

このことをメーカーに相談した結果、現在は単体パーツとして販売していない安全クリップを、単体パーツとして発売できる見込みとなりました。

着脱式だし、抜き去る場所は野山がメインと想定される熊よけスプレーです。安全クリップを抜き去ったあとに手が滑った等で落としてしまうこともあり得るでしょう。落とした場所が茂みや川、崖などであれば紛失することも十分にあり得ます。

また、出先で安全クリップを紛失した場合には、帰りの熊よけスプレーの扱いが難しくなります。誤って物などがレバーに当たって誤噴射しないよう、慎重に運ばなければなりません。もし自動車の車内などで誤噴射が起きれば、当然ながら運転者が影響を受け、最悪の場合は事故に繋がり兼ねません。

そういった意味で、この安全クリップは紛失を想定すれば、予備を携行したいと考えても不思議ではないくらい重要なパーツです。

この熊よけスプレー用の安全クリップは、近日中に別売りパーツとして販売開始の予定です。紛失した場合には単品で購入できるようになりますのでどうかご安心ください。

また、それまでの間で安全クリップが紛失してお困りのようであれば、販売としてなんとかフォローできるように対応いたします。お困りの方はお問合せください。