催涙スプレー

この催涙スプレーに注意その2
▲いさぎよい効き目の弱さ

催涙スプレーの廃棄作業をやっていると、本当に多くの催涙スプレーを手に取り、実際に噴射する機会に恵まれます。同時に、その催涙スプレーの強さもわかります。

そういった中から、これは皆さんに注意を喚起しないといけないと思った問題催涙スプレーを公開する第2弾。今回はこの催涙スプレーです。

この催涙スプレーは廃棄作業をしている催涙スプレーの中でも特に効果が弱く、こんな物で本当に身を守れるのか?と、いつも心配になります。というか、多分使い物になりません。これはダメ!

大きさイメージ
▲大きさは手の平くらい。当店のF-605と同じくらい。

サイズ感はまずまず。内容量は50ml、噴射時間は15秒との表示。

ノズルはコップトップ
ノズル後部

操作部はコップトップです。ボタンの周囲がボタンよりも高く作られていて、障害物の接触などでも誤噴射しにくいようになっています。

謎の表示
▲なんだこの表示は。有効期限なのかどうかすら分からない。

恒例の有効期限確認。本体の側面には何もなし。そして缶の底部には謎の表示。これは有効期限を差しているのでしょうか。もしそうなら見る人が見れば分かる系?でも、いろいろな人が使う催涙スプレーなんだし、誰が見てもわかるように表示しないとダメじゃないの?

さらに、これが有効期限なら、本体側面のどこかに「有効期限は缶底部に表示」くらい書いておくべき。そういった文言もなにもない。これではユーザーは有効期限がわからないし、そもそもこの表示はどう推測しても有効期限とは考えにくい。。

説明書き
▲毎度ながらの効果は数分です表示。正直でいいのはいいんだけど。。

催涙スプレー本体の説明書きは日本語です。好感が持てると言えば持てるのですが、催涙効果の時間の短いこと。数分間持続するそうです。。

この催涙スプレーは本当に弱い!こんなの使っては危ない!と感じるものに限って、説明文は正直です。当店の催涙スプレーは最低でも30分効果が持続するのに対し、効果は数分程度と書いてあるわけですから、そりゃあ弱いはずです。

なぜこんなものが学校や官公庁などに大量納品されてしまうのか。納品する側はきちんと効果とリスクを説明したのか。調達する側はしっかり考えて決定したのか。謎は深まるばかりです。

はっきり言って、こんな弱い催涙スプレーでは相手の動きを止められません。

そして、有効期限もわかりません。

こんなのを導入してしまうと、効果も期限も管理できないというとんでもない事態に陥るはず。

この催涙スプレーも当店への破棄依頼品でかなりの割合に登ります。皆さん、お手元の催涙スプレーは大丈夫ですか。。本当に心配になります。

どうか催涙スプレー購入の際には、威力の根拠と有効危険の明示の確認をお忘れなく。有効期限は販売店が勝手に表示したものでなく、製造工場で本体にしっかり印字されているのも最低条件です。

命を守る道具なので、催涙スプレーは真剣に選ぶように気を付けてください。

催涙スプレー,熊よけスプレー

催涙スプレーは熊に使用できるのか

催涙スプレーは人間に効果がありますが、熊を始めとした動物には使用できるのでしょうか?

このページでは催涙スプレーの適用対象の範囲について説明します。

※注意 このページの説明は、当店の催涙スプレーのような強力催涙スプレーを前提としています。弱い催涙スプレーは対象外なのでご注意ください。

催涙剤の成分

対人用の催涙スプレーが噴射する催涙剤は、一部の製品を除きほとんどの場合OCです。一般に販売されている熊よけスプレーの催涙剤も同様にOCです。(OCとはカプサイシンを主成分とした自然由来の刺激物で、トウガラシの辛みと同じ成分です。)

催涙剤の成分はOCを始めとして数種類存在しますが、OC催涙スプレーは人間だけでなく動物全般に効果があります。

効果が認められるのは人間を始め、熊、イノシシ、猿、犬など動物全般です。

どこに効くのか

催涙剤は刺激成分として粘膜に強く作用します。

具体的には目、鼻、喉です。

これは熊であっても同様です。

従って、熊に噴射する場合には顔面に向けて噴射します。

特に効くのは鼻

熊とはいえ何かが飛んでくると目をつむる可能性はあります。

そういった中で、確実に効果があるのは鼻です。

熊は特に嗅覚が鋭く、周囲の状況把握のために匂いを嗅ぎます。

そのため、催涙剤を浴びても同様に匂いを嗅ぐと考えられます。人間のように無意識に息を止めるようなことはないでしょう。

催涙剤は鼻の粘膜に付着しても強烈な激痛を引き起こします。

目への影響も避けられない

顔面に噴射剤を浴びた熊は、一瞬は目を守るため無意識に目をつむるかもしれません。

しかし、顔全体には毛が密集していますし、浴びた催涙剤はそのままが頭部全体に付着したままになります。そして、手で拭おうとしても熊の手では容易ではありません。

手で目を拭ったり、周囲にある木や枝に頭部を擦り付けて催涙剤を拭おうとするかもしれませんが、それは逆に毛に付着した催涙剤を目に運ぶ事になり、さらに痛みは増すはずです。

熊と人間の使用距離の違い

催涙スプレーを人に使用する場合の実際の距離は、およそ2m〜3mと考えられています。それより近ければ相手に腕を掴まれる可能性がありますし、それより遠ければ命中が難しく、相手の表情など悪意の確認が困難でしょう。

しかし、熊に対峙した場合の2〜3mは近すぎ、とても安全距離とは言えません。熊の場合は出来るだけ離れた状態でも撃退できるのが理想です。

熊への使用は噴射形態が大切

催涙スプレーは最大でも5m程しか噴射できません。

しかし、催涙スプレーには噴射形態によって違いがあります。

対人用はほぼ液状噴射のモデルが標準です。量が多い水鉄砲のようなイメージです。

それに対し熊よけスプレーは霧状噴射です。消火器のようなイメージで噴射し、長く大気中に滞留します。

この噴射形態の違いは大きな差となって現れます。

結果的に熊よけスプレーは、熊に直接浴びせるだけではなく、熊とこちらの間に煙幕を張るような使い勝手になります。漂う霧状の催涙剤の煙幕を吸い込んだ熊は激痛に襲われ退散します。

対人用の催涙スプレーにはこの煙幕を張るような使用が出来ません。水鉄砲のように噴射された催涙剤はそのまま地面に落ち、大気中にほとんど滞留しません。また、地面に落ちた催涙剤の熊への影響力はゼロです。

こういった噴射形態の違いから、熊よけスプレーは対人用催涙スプレーと比べると噴射形態が熊撃退に適しています。

対人用催涙スプレーは熊には効かないのか

対人用催涙スプレーが熊に効かないのかというと、決してそのようなことはありません。

熊よけスプレーも、対人用催涙スプレーも、噴射する催涙剤の成分は同じOCです。

従って、正確に熊の顔面に浴びせることが出来れば、対人用催涙スプレーでも熊よけスプレーと同様に効果があります。

ただし、対人用催涙スプレーの実用的な射的距離は2〜3mです。熊と対峙した時の2〜3mは近すぎます。また、対人用催涙スプレーは熊よけスプレー最大の特徴である煙幕を張るといった使用が出来ません。

つまり、対人用催涙スプレーは命中すれば熊を撃退できるが、それは現実的に難しいと言えます。

とはいえ非常時にあるとないでは雲泥の差

対人用催涙スプレーを熊に使用するのは困難とはいえ、非常時にあるとないでは大違いです。

もし熊に襲われて、噛み付かれている、押さえつけられているといった至近距離の場合、もし手元に催涙スプレーがあれば躊躇なく使用すべきです。顔面に浴びせることができれば、熊は退散します。

これが何も持っていない場合であれば、人間の力で難を逃れるのは至難の技でしょう。

日頃対人用として催涙スプレーを携帯している方は、万一の時には熊であっても使用出来ることを覚えておいてください。

熊用として考える場合には熊よけスプレーを

これまで述べてきた通り、対人用の催涙スプレーであっても、熊よけスプレーであっても、熊には効果があります。しかし、熊よけスプレーは熊の撃退に適している専用スプレーです。

よほどの事が無い限り、熊対策としては熊よけスプレーを選ぶようにしてください。

熊には熊よけスプレー、しかし万一催涙スプレーしかない場合は迷わず催涙スプレーを使用すること。そして、自分が持っている熊よけスプレーや催涙スプレーの噴射特性や使い方をしっかりと理解していること。それが万一の時に身を守れるかどうかの大きな違いになってきます。

近年では里山の縮小から市街地でも熊が出没するようになってきました。過去には熊による死亡例なども発生しています。もし襲われた際には撃退できるように、普段から熊よけスプレーを備えておきましょう。

追記  北海道のエゾヒグマについて

この項は北海道のみに生息するエゾヒグマに限定した内容です。北海道ではない方は読む必要はありません。

北海道のエゾヒグマには注意

  • 当店の熊よけスプレーはエゾヒグマ(北海道のみに生息する大型種)には使用できません。エゾヒグマにはヒグマ専用の熊よけスプレーを使用してください。当店はヒグマ専用の熊よけスプレーは販売しておりません。
  • ヒグマ用熊よけスプレーの催涙剤は非常に高濃度な劇物です。熊にも深刻なダメージを与え、人間が浴びると失明や皮膚のただれといった深刻な後遺症が残る恐れがあり大変危険です。エゾヒグマ以外には絶対に使用しないよう注意してください。
  • 北海道以外の地域、並びに北海道でもエゾヒグマの危険がない地域では、当店の熊よけスプレーの使用が最適です。

催涙スプレー

KSPが行っている催涙スプレー無料廃棄代行サービスは予想以上に好評で、沢山の方に利用いただいています。

KSPの催涙スプレー無料廃棄代行サービス

その際に、お電話やお手紙などで「他店購入の催涙スプレーまで無料で処分するなんて感激」という言葉を頻繁にいただきます。

無料のボランティアで、なおかつ本来なら受け付けない他店販売の催涙スプレーまで受け付けているのですから、不思議に思われるのも当然です。

今回は、なぜKSPがここまで徹底して催涙スプレー廃棄ボランティアをするのかを説明します。

噴射テストの時にふと思ったこと

催涙スプレー廃棄作業

ことのきっかけは、創業当初に行った催涙スプレーの噴射テストです。あまり深く考えずに催涙スプレーの噴射をしてみましたが、その威力の凄まじいこと。風向きも悪かったのか吸い込んでしまい、目と喉の痛みにパニックになったことを覚えています。

その時にふと思ったのが「これはお客様が捨てる時に大変だろうな。。」という事。

普通、スプレー缶は中身を空にして捨てなければなりません。でも催涙スプレーは消臭剤やヘアースプレーとは中身がまるで違います。穴を空けてとか、とりあえず噴射して空にしたくても、街中や、ましてや室内じゃ不可能に決まってる。

その時に、これはKSPが協力するしかないとはっきりと認識しました。

よし、催涙スプレーの無料廃棄代行をボランティアでやろう。

当時、他の護身用品店で催涙スプレーの捨てる時の事なんか言及しているショップは皆無でした。まさに売りっぱなし状態。それを目の当たりにし、護身用品の販売店として、お客様が困るに決まっている催涙スプレー廃棄問題を無視するのは許されない事だと確信しました。

あとは、KSPが販売したお客様の分だけ処分を引き受けるのか、それとも他店から購入されたものでも引き受けるのか、そこの問題だけでしたが、私に迷いはありませんでした。

やるからには徹底してボランティアをする。他店で購入された催涙スプレーであっても、廃棄に困ってるお客様を無視なんか出来るわけがない。それが護身用品専門店の社会的責任なんだ。

こうして、KSPの催涙スプレー無料廃棄代行サービスがスタートしました。

なんといっても喜ばれる

同梱されていた感謝のお手紙
▲感謝のお手紙には救われます。

催涙スプレー無料廃棄代行サービスを始めて程なく、全国の催涙スプレーの廃棄に困った方々から廃棄品が送られてくるようになりました。

ホームページでは「廃棄希望と記載したメモを同梱ください」とだけお願いしているのですが、中には丁寧に感謝と御礼のお手紙まで同梱してくれる方もおられました。

その内容は「とにかく催涙スプレーの廃棄に困っていたので助かりました」という趣旨がほとんどで、やはり思っていた通りなんだ、お役に立ててるんだという嬉しさがこみ上げました。

廃棄品として送ってくる催涙スプレーのほとんどは他店が販売したものです。でも、お客様には本当に喜んでいただけるし、護身用品専門店として日本で唯一、逃げずにしっかりと責任を果たしているという実感は、処分するこちらとしてもやり甲斐を感じています。

専門家としての知見が広がる効果も

このボランティアには意外な副産物がありました。

それは、国内のほぼ全てといっても過言ではない、ありとあらゆるショップが販売した催涙スプレーを見て、触れて、噴射できるということです。

その結果、専門家としての知見がすごく広がりました。いろいろな催涙スプレーのいいところ、悪いところ、販売した様々なショップの販売姿勢などなど、この廃棄ボランティアをしていなければ知り得なかった知識を沢山得ることができました。

見たこともない催涙スプレー
▲見たこともない棒のようが催涙スプレー。分解して徹底的に構造を解析。
何十年も前の催涙スプレー
▲何十年も前の催涙スプレー。こんな年代物は見れただけでも感動。
有効期限のない不審な催涙スプレー
▲有効期限の責任を放棄する無責任な販売店の催涙スプレー

知識は宝です。この催涙スプレーや他の販売店に関する様々な知識と経験が、現在のKSPに活かされています。どんな催涙スプレーが良いのか悪いのかだけでなく、どの販売店が無知なのか、無責任なのか。

こうして催涙スプレーの無料廃棄代行サービスは、お客様のお役に立てるだけでなく、護身用品や護身業界の知識が深まるという思わぬ副産物を生みました。

もちろん苦労も多い

もちろん良いことばかりではありません。

どんな作業でもコストは発生します。催涙スプレーの廃棄においても、それなりに時間がかかります。ある程度本数がまとまって行う廃棄作業は、3人がかりでも多い時には丸2日を要します。

廃棄作業をする人員はボランティアで行うわけではありませんから、当然ながら人件費がかかりますし、大量廃棄の後は少なからず催涙ガスの影響ですぐに元の作業に戻れないことだってあります。作業員だって決して楽しい作業ではないでしょう。苦労をかけています。

このように楽なことばかりではありませんが、それでも、やらなければならないという責任感に突き動かされてボランティアを継続しています。

残念ですが業者様依頼分は有料です

ボランティア開始当初、学校や自治体の納品業者様などから何度か大量の廃棄品を送ってきました。数百本から多い時で1000本を超える廃棄作業には大変苦労しました。

業者様からの大量の廃棄催涙スプレー
▲これはほんの一部。こんなのがぎっしり詰まった箱が何箱も。。

これらの業者様は、そもそも何らかの営業活動の結果廃棄品が発生しているはずです。この場合、廃棄費用は業者様の原価に組み入れられているはずであり、それは納入価格の一部だったり、次回案件受注の営業費だったり、なんらかの費用回収ができているはずです。

こういった理由から、業者様の事業上において発生した廃棄品は無料廃棄をお断りし、有料で引き受ける事になりました。

今度も可能な限り続けます

当店の催涙スプレー無料廃棄代行サービスは、いまや護身用品業界にはなくてはならないサービスになりました。

現在も全国の廃棄に困った方々から続々と廃棄品が届きます。そして一部の荷物には感謝の言葉が綴られたお手紙が入っています。

私も、スタッフも、そのお一人お一人のお言葉に支えられながら、頑張っています。

今後もKSPは、皆様のお役に立てる限りこのサービスを続けていきます。

催涙スプレー

催涙スプレー持ち歩きのポイント

催涙スプレーはいつでも持ち歩きたい護身用品ですが、持ち歩きにはいくつか注意点があります。

今回は催涙スプレーを持ち歩く場合に知っておきたいポイントを5つ解説します。

法律面

催涙スプレーを持ち歩く時に心配になるのが法律面です。要するに合法なのか、違法なのかという点です。

結論から言うとグレーゾーンなわけですが、そこには法律の内容を見る人の立場の違いが大きく関係してきます。

護身用品の購入や所有は完全に合法です。しかし、護身用品が抵触する可能性のある唯一の法律があります。それが軽犯罪法の一部分です。

軽犯罪法は私たちの日常生活のルールを細かく定めた法律です。細かな規定が沢山あり、その中には「他人の家畜を驚かせてはならない」だとか、「行列には割り込んではならない」、「健康な人は働かねばならない」だといった、法律とは思えない内容も含まれています。

軽犯罪法を厳密に適用していては逮捕者が続出しますし、とても重罪と言えるものではないのも事実です。そのため軽犯罪法にはむやみに濫用してはならないという条件が付いています。それくらい軽犯罪法は軽微なものだと言えます。

この軽犯罪法の中に、「正当な理由なく武器などを持ち歩いてはならない」といった内容の一文があります。これが護身用品に関わる部分です。

軽犯罪法の歴史は古く、そもそもは日本が近代化をするにあたり、国民の文化レベルを引き上げることが目的と言われています。恐らく「正当な理由なく武器などを持ち歩いてはならない」という項目は、武士が刀を持ち歩くのを禁止した名残ではと考えられます。

この部分を現代に当てはめ、護身用品を武器と見立てて適用するのが、護身用品に軽犯罪法が関わってしまう理由です。

少し長くなりましたので、簡単に説明します。(詳しくは護身用品を持ち歩く心構えと警察・職務質問の対処方法をご覧ください。)

現在、護身用品の持ち歩きの際に軽犯罪法を適用するのかどうかの判断のポイントは、持ち歩く理由が正当かどうかです。(持ち歩くの言葉通り、自宅や私有地内であればまったく問題ありません。)

私たちは自分の命を守るために護身用品を持ち歩きます。しかし警察は、その理由を正当だと認めたがりません。その理由は恐らく2つ。一つは、自分での護身を認めると、警察が無能だと認める事になる威信の問題。もう一つは、護身の正当性を認め持ち歩きを許した後に悪用された場合の責任問題です。こういった理由で、警察はとにかく何かあれば110番すればいいのだから、一般市民は丸腰でいろと主張します。

軽犯罪法は逮捕されたりする法律ではありません。基本的に注意で済む法律です。

私たちが軽犯罪法をしっかりと理解し、もし質問されても「自分の命を守ることが正当だと判断している」と答えることが大切です。それでもいろいろな理由をつけてきて携帯を認めないと言われた場合には、その場では警察の指示に素直に従うとともに、後日、催涙スプレーはしっかりと返してもらいましょう。なんといっても所有は合法なのですから。

ちなみに、万一の時に正当防衛で催涙スプレーを使用したとしても、それを警察が咎めることはありません。有事の前に持っていたら認めたがらない、でも有事の際に使用した事実は問題視しない、これが警察の対応です。

誰かに襲われたとき、催涙スプレーで最低限身を守るほうがいいですか?それとも古い法律と警察のメンツを立て、襲われながら110番して警察を待ちますか?

最後は皆さんの「自分の命を守る事に対する価値観」の判断となります。

収納・携帯方法

催涙スプレーを持ち歩くのは護身のためです。

でも、いつ襲われるかなど誰にもわかりません。

つまり、催涙スプレーはいつでもすぐに使用できるような場所に入れて携帯するべきです。

例えば乱雑なカバンに放り込んだだけでは、いざ必要な時にすぐに取り出すことは出来ません。リュックに入れていれば、必要なときにリュックを降ろして取り出さなければなりません。

そういった手間を最小限にするために、催涙スプレーは出来るだけすぐに取り出せる場所に収納しておきましょう。バッグであれば、内ポケットの一つを催涙スプレー用として割り当てたり、衣服のポケットであれば、いつも同じ場所に入れておけば、万一の時にすぐに取り出して使用できます。

また、襲われる場所は明るい場所とは限りません。真っ暗な場所でも催涙スプレーをごそごそ探さないで済むように、よく考えて収納場所を決めてください。

天候

催涙スプレーは雨や雪の中でも使用できます。水に濡れて不具合が起きるような構造ではありません。

強風の下では噴射した催涙剤が曲がったり、逆にこちらに戻ってきたりする可能性があります。この強風というのは、ビュービューと吹きすさぶくらいの強風と考えて問題ありません。ほとんどの普通の風レベルでは催涙スプレーは問題なく使用できます。

温度

催涙スプレーの保管周囲温度は最高で40℃です。夏場のクルマの車内や屋外の物置などでは40℃を超える恐れがありますので、そういった場所では保管しないようにしてください。なお、温度が超えた場合に起こる現象の多くは液漏れです。

氷点下の低温では、催涙スプレーそのものに問題は起きませんが、ボタン付近に付着していた水分が凍結すると使用時にボタンが押せなくなる可能性があります。注意してください。

これらの高温、低温問題を意識せず済む方法は、常に身近に置いておくことです。バッグやポケットに入れておき、常に人がいる環境下に置いておけば、温度による問題は起きません。

衝撃

催涙スプレーとはいえ本体は金属の缶なので、強い衝撃や圧力をかけると凹む可能性があります。また衝撃の場所によっては圧力缶のシールが壊れたり、ノズルが壊れたりする可能性があります。

投げる、落とす、踏むといった強い力が加わらないように気を付けてください。

なお、身に付けて走ったり、運動したり、自転車やオートバイに乗ったりするレベルの衝撃は、全く問題ありません。

最後に

長くなりましたが、催涙スプレーの持ち歩きの時に知っておきたい内容を解説しました。

催涙スプレーは基本的に持ち歩くことを前提としているので、異常な使い方でなければ、持ち歩き時に特別意識したり注意したりする必要はありません。ご安心ください。

催涙スプレー

催涙スプレーはホームセンターで買えるのか

催涙スプレーがホームセンターで売ってたらいいのに。って考えたことありませんか?

でも、実際のところ催涙スプレーはホームセンターでは売っていません。

うーん、これはいまいち正確じゃないか。

正確には、過去にホームセンターで一度だけ見たことがあります。でも、それもすぐに見かけなくなり、それきりホームセンターで催涙スプレーは一度も見たことがありません。

催涙スプレーをホームセンターで探すのは諦める事をお勧めします。

いったいなぜなのか?その理由を、護身用品専門家としての目線で考えてみましょう。

催涙スプレーは公序良俗に反するという根強い固定観念

催涙スプレーは護身用品。身を守るために使うもの。これは常識なのですが、護身用品全体が過去に悪用されてきたという経緯も無視はできません。

催涙スプレーやスタンガンは相手に怪我をさせない安全な武器なのですが、それでも武器は武器。残念ながら強盗や暴力に使用されてしまうケースも存在します。

こういった理由からか、一般的に護身用品は公序良俗に反するというイメージが付きまといます。なのでamazonでも、楽天やYahoo!ショッピングでも販売はNG。(これらのサイトで販売しているショップは規約違反を知ってての確信犯なのでご注意を!)

護身用品は悪いものだとうイメージが、催涙スプレーをホームセンターで扱わない要因の一つではとみています。

護身用品の販売には高度な専門知識が必要

護身用品の販売には使用方法、メリット、デメリット、各護身用品の特徴などを熟知した専門家が必要です。

護身用品は普通の日用品と違い、万一の時に人の生死を左右する重要なアイテムです。そのため、販売時には聞かれなくても説明すべき注意点や補足説明などが沢山あります。これらは、とてもホームセンターの店員さんに対応しきれるものではありません。

こういった専門家の不足も、ホームセンターが責任を持って護身用品を販売できない要因となっていると想像できます。

PS
一部の店舗販売をする護身用品ショップには、このホームセンターレベルの接客しかできないショップもあるようです。お客様から延々と愚痴を聞かされたことがあります。護身用品ショップの店員=専門家ではないというところが苦笑してしまいますが、実在ショップです。皆さん気を付けましょう。

悪用の阻止が難しい

先にも説明した通り、護身用品の販売は常に悪用との戦いでもあります。だれにでも構わずほいほいと売っていれば、それは悪用もなくなる訳がありません。

そのため意識の高いショップでは、販売数よりも悪用防止を重視し、身分証明書を確認したり、悪用しないなどの誓約事項に同意を求めたりと自主的な悪用防止対策に乗り出しています。(当店ももちろん実施しています)

ホームセンターの場合、多くのお客様を相手に大量の商品を販売しなければなりません。護身用品の悪用防止のための措置は個別対応に時間が必要であり、人件費の問題にもなってくるはずです。

悪用防止に十分な対策を講じることが出来ない。なおかつ企業として無責任に護身用品を販売できいない。といった理由からもホームセンターでの販売は難しいのではと考えられます。

過去に一度だけホームセンターで見たことがある催涙スプレー

これだけは言わせてください。

過去に一度だけホームセンターで見たことがある催涙スプレーは。。

ひどいおもちゃでした。

偶然にもそれを見かける前、当店の問屋さんが新商品と言って持ってきていました。

その時にもらったサンプルを試してみましたが、それはもうひどいシロモノで。。

射程距離は、うーん、30cmくらい?香水みたいにワンプッシュでシュっと霧状に噴射。試しに霧に顔を突っ込んでみましたが、刺激が薄くてもう最悪。。速攻で取扱をお断りしました。

画像をそのまま載せてもアレなのですが、だからといって注意喚起しないのもまたアレなので、下手な絵ですがイメージ載せときます。

▲怖いくらいに効かない催涙スプレーのイメージ図。実はこれ、ネットでも売ってのを見かけるから驚き。

これがホームセンターで一時的でも売っていたというのは、オモチャとしてなのか?確かレジ横に駄菓子と一緒に並んでました。。

催涙スプレーは本当にピンキリなので、皆さんが思っている以上にピンキリなので、気を付けてくださいね。ここ大事!

結論 ホームセンターでは売ってないし、あっても買ってはダメ

結局のところ、護身用品の専門家である私から見た上では、催涙スプレーや護身用品の販売はホームセンターでは無理です。

ホームセンターで販売するとなると、途方も無く無責任な販売か、おもちゃ100%の催涙スプレーもどきか、どちらかになってしまう。

なので催涙スプレーは護身用品専門店で買うこと。本当に自分の身を守りたければ、それが鉄則になります。通販になってしまうでしょうが、それでも確かな本物でなければ、相手を確実に撃退など出来ません。

残念ですが、ホームセンターでの購入は諦めることをお勧めします。

催涙スプレー

催涙スプレーは護身用品の基本


催涙スプレーは護身用品の基本です。そして最低限必須アイテムです。誰がなんと言おうとこれだけは譲れませんし、今や護身用品業界では常識となっています。(元は私が言い出したのですが、今やネットのあちこちで目にしますね。)

どんな人でも、最低限持っていて欲しい護身用品が催涙スプレーです。

なぜKSPが、店長の私が、口がすっぱくなるほど繰り返し言うのか、今回はその理由を説明します。

理由1 圧倒的な効果と持続時間、そして安全性

まず真っ先に言いたいのがこれ。圧倒的な効果です。

催涙スプレー顔面に食らったときの痛みといえばそれはもう。。

骨折を始めとして、バイクの事故も何度となく経験してきた私からしても、そんなものとは比較にならない程の強烈な痛みです。

催涙って涙を催すと書きます。つまり目が痛くて涙が止まらず、目も開かないんだろうなと想像しますよね?ところが実際に実験でわかったのは、顔面全体の耐えられない激痛。どう表現したらいいんだろう。顔面全体の皮を剥いで、むき出しになった部分を爪でがりがり引っ掻かれているうような?もちろんそんな経験ないけども、言葉で表現するとそれくらの激痛。目が痛いとか、鼻が痛いとか、そんなのを超越して、ただひたすら顔全体の激痛にもがき苦しむしかありませんでした。そして、この実験の時に初めて「人間は痛みで立ち上がれなくなるんだ」と思い知りました。

催涙スプレーの圧倒的な効果とは、この激痛です。目が開かないどころではなく、激痛で立っていることも出来なくなり、どんな人間でも倒れて呻くしか出来なくなる。これが催涙スプレーの圧倒的な効果です。

そして、忘れてならないのが驚異的な持続時間。

冷水を大量に用意し、万全の手当の体勢で臨んだ実験でも、痛みでパニックになりひたすら苦しみ、なんとか考えたり出来るようになるまで20分近くかかりました。もちろん時間は後から動画で計測したのでわかったのですが、当事者としては永遠とも思える時間でした。これは、手当の用意がない環境では優に30分以上は継続すると考えて間違いありません。世の中の護身用品に、相手を確実に30分以上も行動不能に出来る護身用品は催涙スプレー以外には存在しません。行動不能の時間とは、つまりは自分が逃げるための時間が得られるということです。

さらに安全性も忘れてはなりません。当店の催涙スプレーは(世の中には安全でない催涙スプレーもあるので、ここでは「当店の」としておきます)、私自身でも実験済みで安全性も確かです。相手に深刻な怪我や後遺症を与えず安全で、なおかつ並外れた激痛を与えるというところも催涙スプレーの大きな特徴です。

(注意)世の中には効果のない弱い催涙スプレーも大量に流通しています。この章の説明はあくまで当店の催涙スプレーに限ったものなのでご注意ください。

理由2 誰でも簡単に使いこなせる

使い方は簡単
▲ボタンを押すだけで使い方は簡単

誰でもすぐに使いこなせるという点も催涙スプレーの大きな特徴です。

催涙スプレーとはいえ基本はスプレー製品です。ボタンを押せば噴射するという単純な構造で、誰もが迷うことなく直感的に使用できます。

催涙スプレーは、噴射をする前に必ず安全装置を解除しなければボタンが押せませんが、その安全装置の構造もしっかりと選べば、実際の使用は女性からお年寄りまで、誰でも迷うことなく簡単です。

理由3 離れていても使用できる

▲催涙スプレーは離れていても使用できる唯一の護身用品

催涙スプレーは相手から離れた状態で使用でき、相手を行動不能にできる唯一の護身用品です。この離れて使用出来るというメリットは計り知れません。

誰でも襲ってくる犯人に近づきたいとは思いません。それが凶器を持っている相手ならなおさらです。催涙スプレーは催涙液を相手に向かって噴射するので、相手に近づく必要がありません。

当店の催涙スプレーでは屋外の風の中でも3mは余裕で直線噴射し、最大では5m近くまでも到達します。相手から離れていれる安全性は大きく、これも催涙スプレーの大きな特徴です。

理由4 小さく軽い

手の平サイズで軽く携帯の負担にならない催涙スプレー
▲手の平サイズで重さも軽い

護身用品の大きさは、普段の携帯時に大きく影響します。大きくかさばる護身用品は邪魔で携帯が面倒になり、最終的には持ち歩かなくなる可能性があります。無理して持ち歩いても、ストレスを感じれば日常生活に支障をきたします。催涙スプレーは強力で確実なのに、とても小さく軽量です。普段の生活では全くストレスにならず、万が一の時には強力な威力は発揮する、いいこと尽くめです。

欠点もしっかり把握しよう

催涙スプレーには数多くの利点がありますが、欠点もあります。

まず、相手の顔面に浴びせないといけない点です。相手の顔面に命中しなければ全く効果がありません。このため、暗闇や背後の相手に対しては狙いを外し易く不利になります。

次が性能の問題。世の中には驚くほど効果の弱い催涙スプレーが大量に出回っています。もしこういった催涙スプレーを買ってしまうと、万が一の時に役に立たず、大変な結果を招きます。催涙スプレーは根拠の確かなものを、信頼のおけるショップで購入することが鉄則です。

そして有効期限があるとう点。催涙スプレーは噴射剤と催涙液が封入された圧力缶スプレーであり、他のスプレー製品の例に漏れず使用期限があります。この使用期限をしっかりと把握しておくことはもちろん、もっと大きな問題は、使用期限をいい加減に表示している製品が多いことです。確実な有効期限の管理のためには信頼のできるショップで購入するしか方法はありません。

それでも催涙スプレーは護身用品の必須アイテムです

催涙スプレーの利点、欠点、注意点をいろいろと解説しましたが、それでも当店のようなちゃんとした催涙スプレー(本当にショップによってバラつきが大きいので、改めて「当店の」と付けさせてもらいました)は、どんな護身用品より何倍も価値があります。

手の平サイズでスマートフォンよりもずっと小さく、でもどんな相手に襲われても確実に30分以上立ち上がれなくさせられる。まるで夢のようなアイテムです。

護身用品は何がいいかな?と迷う場合もあるとは思います。催涙スプレーだけでは対処しきれないシーンだって僅かですがあり得ます。それでも私は、護身用品専門家として胸を張って最初にお勧めするのは催涙スプレーです。

皆さんも護身用品を検討するときは、まずは催涙スプレーを基本として検討していくことを強くお勧めします。

催涙スプレー

廃棄処理待ちの催涙スプレー
▲廃棄処理待ちの催涙スプレー

事業上で発生した廃棄催涙スプレーの処分代行は有料です。これは突然有料になったわけではなく、個別事案としてこれまでも有料で請けていました。

(写真は現在倉庫で廃棄待ちの催涙スプレー。この催涙スプレーには注意その1で紹介した例の催涙スプレーがゴロゴロ混じってますね。)

なぜ一般の廃棄代行は無料なのに、事業上の廃棄品は有料なのか?その理由は簡単です。

一般の方々は、身を守る必要があって催涙スプレーを購入され、そして有効期限を迎えたり、不要となったときに廃棄方法に困ります。ほぼ全員が困ります。これは催涙スプレーを販売している護身用品専門店として自信を持って言えます。そこで、専門店として一肌脱ぎ、ボランティアとして貢献しようじゃないかというのが催涙スプレー無料廃棄代行サービスの原点です。

ところが事業者の場合には少し事情が違います。事業者の場合には、何らかの営業活動の一環として大量の廃棄催涙スプレーが発生する訳です。例えば、◯◯を受注するために既存の古い催涙スプレーの引き取りが条件となったり、催涙スプレーの廃棄を無料で請けて次の受注に繋げる営業活動だったり、納品時に将来の廃棄処分まで同時に請けていたり、などなどです。

こういった営業活動上発生した廃棄催涙スプレーを、ボランティアとして無料で処分して欲しいと言われても、やはりそこは違うわけです。そういった事業者様は、事業の利益に繋がる一環として廃棄催涙スプレーを引き受けたのであれば、それを実際に処分するコストも当然ながら受け入れるべきです。

催涙スプレーの廃棄とはいえ、ボランティアで行っている当店でも、それなりの人件費をかけて作業を行っています。それは一重に、催涙スプレーの廃棄にお困りの方のため、そして催涙スプレーを販売している護身用品専門店として、売りっぱなしではなく処分にも責任があると考えるからです。他店で購入した催涙スプレーですら無償で処分するとか凄くないですか?

大変喜ばれ、今後も絶対に続けていきたいボランティア活動だし、そのためにかかるコストはなんとか吸収しながらこれまで続けてきました。こういった事情だし、事業者様には廃棄品が発生するに足る利益も勘案されることから、事業者様の案件や、大量廃棄の案件では正当に人件費をいただいています。

有料の場合の処分コストは催涙スプレー1本当たり小型のもので200円前後、大型のもので500円前後です。これは人件費として妥当な価格です。

各事業者様は、催涙スプレーの処分時のコストも催涙スプレーの原価(または催涙スプレーの廃棄を含めて受注する案件の原価)に事前に含めておくことをお勧めします。

なお、当店から購入された事業者様に限り処分も無料で引き受けますのでご安心ください。

催涙スプレー

やめた方がいい催涙スプレー その1
これ驚くほど効き目が弱い。。

KSPではほぼ毎日全国から廃棄希望の催涙スプレーが送られてきます。

催涙スプレーの無料廃棄代行サービスはボランティアとして行っているので、廃棄希望として送られてきた催涙スプレーは責任を持って処分しています。

皆様のお役に立てることは大変喜ばしいことなのですが。。

廃棄品の中には驚くほど効果の弱い催涙スプレーが存在します。そういう催涙スプレーに限って市場では大量に出回っているのか、廃棄品として受け取る割合も多いんですよね。

というわけで、せっかくいろいろな催涙スプレーに触れ、噴射する機会があり、その効果もある程度体験できる立場なので、この催涙スプレーは注意してねって物は告知していこうかと思います。

あり得ないくらい効果の弱い催涙スプレーを、当店のようなずば抜けた効果の催涙スプレーと同じような感覚で所有されている方がいるかと思うと、この事態をこのまま放置していたほうがよほど危険なので。

今回の弱い催涙スプレーは写真の催涙スプレーです。

これは廃棄噴射でいつもいつも、なんでこんなものが催涙スプレーと名乗れるのだろうと不思議に思ってしまう程に催涙効果が弱い。

噴射をすると、鮮やかな蛍光ピンクの液体が噴射されます。多分、相手へのマーキングとしては良いとは思いますが、この製品はカラースプレーではなく催涙スプレーです。催涙効果が一番大事なはず。それなのに、何度か吸い込んでしまったりしても効果がイマイチ。。

そこでパッケージをよくよく見てみると、

催涙成分はマスタード?
▲なるほど、マスタードなのね。パンに塗るアレ?それとも。。

催涙液の成分がどうやらマスタードな模様。

OCじゃないせいなのか?(当店の催涙スプレーは全部OC催涙液です)それともマスタードの使い方がおかしいのか?それは定かではありませんが、確実に言えることは、この催涙スプレーでは相手を行動不能にはできそうにもないという事です。

ちなみに食用のマスタードなら洋からしってことでまあいいんだけども、マスタードガスになるとちょっと違ってきて、どうやら化学兵器のひとつで皮膚を爛れさせるびらん剤に分類されるよう。まさかそんな毒性の高い成分じゃなさそうだから(廃棄噴射時の体験では)、普通の食べるマスタード?なのかな。

さらによく見ると、

有効期限は自分で書く?
▲購入日からってのがアバウトすぎるし、せめて販売店が記入してやれよって思えて仕方ない。

買ったら自分で購入日を書いてねってむちゃくちゃな(笑)製造日、有効期限の管理は販売側の仕事じゃないのか?アバウト過ぎるし、こんな大切な部分をユーザーに任せてどうする。実際この廃棄品を買った人も書いてないし。そもそも販売店で何年も在庫されてたらどうなってしまうんだ。

そうはいっても背面の説明にはしっかりと「効果は数分間」と表示。このあたりは正直でよろしい。けど数分間は短いなあ。(当店の催涙スプレーの効果は最低でも30分です)

▲数分でいいなら目薬とかシャンプーでもいけそう。

そして極めつけはこれ、

▲こんなもの業務用って書いちゃダメ。

これを「業務用」とする意味がわかりません。

まあいろいろツッコミどころ満載の催涙スプレーですが、これが防犯や安全に関わるものでなければ別にいいんですよね。でも実際にこの催涙スプレーで命を守ろうとしている人がいるはず。それは危ないのでなかなか黙認が出来ないわけです。

この催涙スプレーは一般個人の方だけでなく、学校や役所などからも大量の廃棄依頼がありますから、本当に恐ろしい。こんなもので生徒や市民を守れると思っているなんて無茶苦茶です。

というわけで、気を付けるべき催涙スプレーその1をお送りしました。

催涙スプレーってどれも同じじゃありません。購入の際には気を付けてくださいホント。

催涙スプレー

催涙スプレーはスプレー製品の例に漏れず、有効期限による寿命があります。

有効期限は、催涙スプレーそのものの価値が維持される期間であり、催涙スプレーの隠れた価値に直結するとても重要な要素です。有効期限を甘く考えていると、もしかしたらすごく損してしまうかもしれません。

購入したらすぐに使えるのは当たり前。問題はどくれくらい長く使えるかです。

今回は催涙スプレーの有効期限とコストの考え方や、有効期限が長い催涙スプレーの選び方について詳しく解説します。

有効期限は催涙スプレーの償却期間

現在国内で流通している催涙スプレーには、それぞれ独自の流通経路があり、購入する際に残された有効期限の残り期間も様々です。有効期限が曖昧なもの(購入後1年間など)から年月日まで明確になっているものまであり、有効期限が明確であったとしても有効残期間は長短様々です。

催涙スプレーは必ず有効期限が訪れ、寿命を迎えます。そのため、購入後に使用可能な期間である残有効期間は、催涙スプレーの償却コストを押し上げも押し下げもする重要な要素です。

催涙スプレーの価格を有効期限とのバランスで考える

催涙スプレーを購入する時は、当然ながら価格に注目すると思います。購入するときに支払う金額なので、最も気になる部分です。

しかし、催涙スプレーの場合には単純な購入時の価格では計れないコスト概念があります。それは、購入価格と使用可能残期間とのバランスです。

催涙スプレーを購入する時に損をしないために大切なのは、購入価格と使用可能期間とを総合的に判断する期間単価の概念です。

催涙スプレーは大事に使えば長持ちする耐久財と違い、必ず消費期限を迎える消耗品です。安くてすぐに寿命を迎える催涙スプレーもあれば、高くても長く使える催涙スプレーもあります。

催涙スプレーは目先の価格だけではなく、使える期間が最終的な損得を決める大きな要因となるという事をしっかりと理解しておきましょう。

1年間と3年間で比べてみると

ここではわかりやすいように、単純な例で催涙スプレーの期間コスト単価を比較してみます。

サンプルとして比較する催涙スプレーをAとBと仮定します。この2者は、両者とも容量や性能は同じだったとします。つまり、見た目ではほとんど同じ催涙スプレーです。

  • A 価格6,000円 残有効期限1.5年 ☆安い
  • B 価格9,000円 残有効期限3年

この2者のうちどちらを購入するのか、恐らくほとんどの方がAを選ぶのではないかと思います。理由は安いからです。単純明快な決定理由です。

では、両者を1年間当たりのコストで計算してみましょう。

  • A 6,000円÷1.5年=1年当り4,000円
  • B 9,000円÷3年=1年当り3,000円 ☆本当の安さ

いかがですか?このように1年当りにかかる費用、つまり期間単価で計算すると価格が逆転してしまい、Bのほうが安くなってしまいました。

これが寿命がある消耗品ならではのコスト概念です。

期間コストで催涙スプレーの価格を考えることが出来れば、購入価格に振り回されず、真の意味で安い買い物が出来ます。つまり得をするという事です。

催涙スプレーの有効期限を決める要因は回転率

催涙スプレーの真の価格である期間コストについて理解ができたところで、問題の有効期限の長短を決める要因について説明しておきます。

催涙スプレーの残有効期間を決める最も大きな要因は、その催涙スプレーの回転率です。

回転率とは商品が売れる量です。催涙スプレーを含めた圧力缶スプレーは総じて有効期限があり、ほとんど共通して工場製造後からおよそ4年程です。製造直後にはどの催涙スプレーも有効期限が残り4年程あったにも関わらず、なぜ販売時点で大きなバラつきあるのか。それは製造から販売までの保管期間、すなわち在庫期間の長さが違うからです。

回転率が高い、つまり販売量の多い催涙スプレーは、工場製造後にすぐに売れてしまい、在庫期間がほとんどありません。

対して回転率の低い催涙スプレーは、なかなか売れないため在庫保管期間が長くなり、その結果販売時には残有効期間が短くなってしまいます。

催涙スプレーの回転率こそが、販売時点での有効残期限の長短を決定づける事になるのです。

人気があるほど得だという嬉しい構図

催涙スプレーだけに限りませんが、人気がある商品ほど在庫期間が短く新鮮だという事実から、スプレー製品のような寿命のある製品は、人気があるほど有効期限の残期間が長くなります。

こうしたことから「人気があるほどお得」という構図が出来上がります。

そもそも人気があるからには何か素晴らしい特徴が備わっており、それが評価されて支持されているものです。それに加えてお得となれば、購入者にとっていいことずくめです。

催涙スプレーでは実際にF-605がダントツ

人気があるので回転率が良く、結果的に長い残有効期限が高いレベルで維持されるという好循環が、正に現実のものとなっているのが当店のF-605です。

F-605は【特集】女性用から業務用まで納得の性能 本格催涙スプレーF-605で詳しく解説している通り、ほとんど万能で欠点が見当たらない優れた催涙スプレーです。

F-605はその価値がお客様に高く評価され、支持された結果、ごく短い在庫期間ですぐに売れ、結果的にほぼ製造直後の製品を販売できるという好循環が生まれています。現在の在庫品でも残有効期限はおよそ3年半もあり、過去10年以上このような理想的な状態を維持できています。

ホームページでは「最低2年以上の有効期限を保証」と表示していますが、それはあくまで最低限の話です。在庫中にもし残有効期限が2年を切ってしまえば、KSPは例え販売店として損失を被ろうとも廃棄するという意味です。(催涙スプレーの有効期限は次々に変動していくのでホームページには掲載できません。2年以上というのが今現在の在庫品ではいったいどれくらいなのか、気になる方は遠慮無くお問合せください。)

F-605は現在、現実としてほぼ3年半という長い残期間を残しながらの販売が実現しています。実際に購入されたお客様から、こんなに長く使えるとは予想外とのお言葉をいただくこともあります。

最後に

人気があるほど回転率が高く、回転率が高いほど長く使え、長く使えるほど結果的にお得になる。催涙スプレーのコストって、しっかり選べばいいこと尽くめですね。

皆さんも催涙スプレーを購入する時には、目先の価格だけにとらわれて損をしないよう、しっかりと見極めましょう。

催涙スプレー

当店一番人気の催涙スプレーF-605

KSPの催涙スプレーは全ての機種が空になるまで何度でも使用できます。

一度だけの使い切りではありません。

つまりこういうことです。

  • ボタンを押している間だけ噴射し、離すと止まります。
  • 残量が残っていれば、何度でも繰り返し使用できます。

なので、例えば最大噴射時間が5秒の催涙スプレーの場合であれば、

  • 1秒の噴射であれば約5回使用できます。
  • 2秒と3秒という具合に分けて2回使用することもできます。

空になるまで連続で噴射すれば約5秒間噴射でき、使用回数は1回ですね。

世の中には明らかに1回使い切りのものもあります。その代表例は消火器ですね。

消火器は、ほとんどのものが一度噴射レバーを握るとレバーを離しても噴射は止まりません。空になるまで出続けます。

当店の催涙スプレーはこのような事はなく、ボタンを押している間だけ噴射します。

殺虫剤やヘアースプレーと同じイメージです。

聞くところによると、催涙スプレーの販売店の中には「一度使用したら買い替えをおすすめします」と説明しているところもあるようです。このことが購入した方々に誤解を与えているようです。

一度きりしか使用できない催涙スプレーだと、噴射テストもできないし、そうなれば正常品かの確認も出来ません。

説明というのは、言葉の表現力と読み取る側の理解力です。しかし、上記の説明では曖昧過ぎて説明としては不十分です。

恐らく先ほどのショップが説明している「買い替えをおすすめします」の真意は

非常時に護身用として使用した場合、正確にどれくらいの時間噴射したのかわからないため、残量が定かではありません。ですから、護身用として使用した後は、念のため新品への買い替えをお勧めします。

ではないかと推測しています。

当店では正確に、

催涙スプレーは空になるまで何度でも使用できます。しかし、有事の際に使用すると、興奮時やパニック時の人間の時間感覚は当てにならないものです。なので残量が定かではありません。念のため買い替えをお勧めします。

と説明しています。

当店の催涙スプレーは空になるまで小分けして何度でも噴射できます。なので、購入後に試射したければ、遠慮なく試してみてください。0.5秒も噴射すれば、正常品の確認も出来ますし、噴射のイメージも十分に得ることができます。

噴射後はノズル部分に催涙液が付着していますので、その部分をティッシュなどで拭き取り、あとは万一に備え保管してください。