催涙スプレー,熊・イノシシ・害獣,Q&Aコーナー

熊よけスプレーは気圧の低い高山でも破裂しないのか

高山では気圧が下がるけど、熊よけスプレーは問題ないの?という疑問があります。

問題ない、というのが答えですが、その理由について今回は解説してみます。

高山の環境で、質問主の心配は空気が薄い(気圧が低い)ですが、その他いろいろな状況や条件の仮定から結論に至るまで少し苦労しました(^_^;)

以降は問題ないとの結論に至った理由を解説しました。興味のある方は読んでみてください。

気圧差

気圧は標高が高くなるほど下がっていきます。

気圧の単位は、天気予報などに使われているのがHPa(ヘクトパスカル)です。

H(ヘクト)は10の2乗を表し、1HPaは100パスカルです。

  • 1HPa(ヘクトパスカル)=100Pa(パスカル)

標準大気圧を考えてみます。

標準大気圧は海抜0mの標準的な大気圧のことで、1気圧とも言い、地球上の気圧の基準となります。

  • 標準大気圧=1気圧=1013.25HPa

次に、標高が高い場所の気圧を計算します。

今回は熊よけスプレーなので、クマの活動限界高度を仮定します。

調べてみると、森林限界高度というものがあり、これが3,000mでした。

標高3,000m以上では森林は形成されないというものです。

クマは森林がないと生息できないので、この森林限界高度をクマの活動限界高度と考えて良さそうです。

  • クマ活動限界高度=森林限界高度=標高3,000m

それでは標高3,000mにおける大気圧を調べてみます。

こちらのサイトで調べました。

生活や実務に役立つ計算サイトkeisan 標高から気圧を計算

どうやら計算するためには気温も仮定しなければならないようです。

圧力ガスは周囲温度が高いほうが内部圧力も高まり、高圧に関しては条件が悪化します。

これらの理由から、海抜0mの地点で真夏の35℃と仮定します。

気温は標高が100m上がるごとに約1℃低下します。

3,000m上昇すると、海抜0mに比べ気温が約30℃低下しますので、標高3,000mでの気温は5℃と仮定します。

  • 海抜0m=真夏=35℃
  • 標高3,000m=5℃

標高3,000m、気温5℃という条件から、先ほどの計算サイトで気圧を求めると、709.61HPaとなりました。

  • 標高3,000m気温5℃における気圧=709.61HPa

海抜0mの地点での標準大気圧は1013.25HPaでした。

従って、標高3,000mの熊よけスプレーの周囲大気圧は海抜0mと比べ303.64HPa低いということになります。

  • 1013.25HPa-709.61HPa=303.64HPa

ボンベの破裂や液漏れを心配するとき問題になるのは、ボンベ内圧力とボンベの外の気圧との相対圧力です。

熊よけスプレーのゲージ内圧力は仕様通りを維持されたとするならば、標高3,000mの環境下におかれた熊よけスプレーは周囲気圧が303.64HPa低下したことになります。これを標準大気圧の基で置きかえた場合には内部圧力が303.64HPa増したのと同様の意味になります。

  • ボンベ内外圧力差=303.64HPa増加

熊よけスプレーの仕様にはゲージ内圧力の表示があります。その単位はMPa(メガパスカル)です。

MPaはPaの10の6乗です。

HPaはPaの10の2乗だったので、MPaとHPaの関係は次の通りです。

  • 10000HPa=1MPa

標高3,000mにおけるボンベ内外の圧力差は、海抜0mと比べ303.64HPa増加しました。

これをMPaで表すと約0.03MPaとなります。

  • 303.64HPa=約0.03MPa

以上から、標高3,000mの地点では外気圧の低下によってボンベ内外の圧力差が0.03Mpa増加することがわかりました。

温度差

標高3,000mの地点では海抜0mの地点と比べ、気温が約30℃下がりました。

これは、熊よけスプレー本体そのものの温度も下がることを意味します。

ボンベ内の温度が下がることによる圧力の変化を追ってみます。

まず前提として、ボンベ内圧力を仮定します。

噴射剤は窒素なので、液体窒素の圧力を調べてみると35℃において14.7MPaでした。

(参考)http://www.klchem.co.jp/blog/2013/06/post_2050.php

熊よけスプレーの仕様では、ケージ内圧力は0.78〜0.80MPaです。

このことから、熊よけスプレーの缶内の窒素は、液体ではなく気体の窒素を規定の圧力で封入していると考えられます。

気体の圧力と温度との相関関係は、ボイル=シャルルの法則によって計算できます。

(参考)https://ja.wikipedia.org/wiki/ボイル=シャルルの法則

ボイル=シャルルの法則は、気体の圧力Pは体積Vに反比例し絶対温度Tに比例するという関係性を表したものです。

ボイル=シャルルの法則

  • P=k(T/V)

Pは圧力

Vは体積

Tは絶対温度

kは定数(エネルギーを絶対温度で割った単位)

今回は、温度の変化における圧力の変化だけに注目しますので、圧力Pと温度Tのみに注目します。

なお温度のTは絶対温度(ケルビン)です。

これまで考えてきた温度の℃は摂氏(セルシウス)温度です。

摂氏温度(℃)と絶対温度(K)との関係は次の通りです。

  • 摂氏温度=絶対温度-273
  • 摂氏0℃=絶対温度273K
  • 絶対温度0K=摂氏-273℃
  • 摂氏35℃=絶対温度308K
  • 摂氏5℃=絶対温度278K

ボイル=シャルルの法則P=k(T/V)では、圧力Pと絶対温度Tは比例関係にあります。

35℃から5℃に冷やされた時のボンベ内圧力の変化は、ボイル=シャルルの法則の右辺であるTの値が変化したことになります。

  • 35℃時のTの値=308K
  • 5℃時のTの値=278K

このことから、右辺のTの値は30/308=約9.7%減ったことになります。つまり、左辺の圧力Pも9.7%減ります。

仮に、熊よけスプレーのボンベ内圧力が仕様通りの最大値である0.8MPaであった場合、30℃の温度低下によって内部圧力は0.7224MPaに低下します。

  • 0.8MPa-(0.8MPa×9.7/100)=0.7224MPa

以上から、標高3,000mの地点では温度低下によってボンベ内圧力が0.0776MPa低下することがわかりました。

  • 0.8MPa-0.7224MPa=0.0776MPa

気圧と気温の変化による圧力変化

3,000mの標高差における気圧変化と気温変化によるボンベ圧力の変化がわかりました。

  • 気圧変化=標高0m→3,000m=ボンベ内外の圧力差が0.03MPa増加
  • 気温変化=摂氏35℃→5℃=ボンベ内圧力が0.0776MPa低下

標高3,000mの地点では、気圧変化と温度変化の両方が起こります。両者の結果を合計した値が、標高3,000m地点における熊よけスプレーのボンベ圧力です。

標高3,000m地点での熊よけスプレーのボンベ内圧力は0.7524MPaとなり、平地よりもボンベ内圧力が低下することがわかりました。

  • 平地圧力0.8MPa+気圧変化0.03MPa-温度変化0.0776KPa=0.7524MPa

結論

以上から、熊よけスプレーを標高の高い山に持って行く場合には、気圧変化と温度変化の影響から、平地よりもボンベ内圧力は低下する傾向にあるため破裂の心配はありません。

むしろ若干ではありますが噴射圧の低下が起こりますので、そちらも考慮しておいたほうが良さそうです。

催涙スプレー

取出しから噴射まで 〜 催涙スプレーF-605は片手のみで使用可能

催涙スプレーで最も人気のあるF-605について、片手だけでも使用可能でしょうか?という質問をいただきました。

結論から言いますと、F-605は片手だけで使用可能です。

片手で噴射できるといえば、どんな催涙スプレーでもそうだろうと思われるかもしれません。

今回の「片手だけで使用できる」の意味は、取り出し→安全装置の解除→構え→噴射という催涙スプレー使用時の全てのルーティンが片手だけで可能だという意味であることに注意してください。

F-605は、この全ての操作を片手だけでこなすことができます。これはF-605をはじめとしたフリップトップ構造の催涙スプレーの大きな特徴です。(F-605〜F-608)

それでは、片手だけで噴射まで問題なく操作できることを画像を交えながら説明します。

F-605は手の平サイズのコンパクトな催涙スプレーです。

ボタンの上には誤操作防止パネルがあり、ボタンを意図しない異物などの接触からガードしています。

催涙スプレーF-605の片手使用
▲催涙スプレーF-605

それでは、片手だけを使用したF-605の取り出しから噴射までを、順を追って見てみましょう。

まずはF-605を取り出します。

催涙スプレーF-605の片手使用

次にF-605を握ります。慣れればバッグやカバンからF-605を取り出す時点で、次のように握ってから取り出すことも可能です。

催涙スプレーF-605の片手使用

握ったら、親指をF-605の誤噴射防止パネルの下に差し入れます。

催涙スプレーF-605の片手使用

誤噴射防止パネルは軽い力で持ち上がりますので、親指を軽く差し入れるだけです。

催涙スプレーF-605の片手使用

これで噴射順次は完了。

親指でボタンを押し下げれば、F-605はいつでも噴射します。

このように、F-605は片手だけで取り出しから噴射までの一連の操作が可能です。

この片手だけで操作ができるという意味はとても重要で、取り出しや安全装置の解除などに両手が必要な催涙スプレーと比べると、万が一の時の素早さが圧倒的に違ってきます。また、片手はどうしても手が離せない、例えば片手は子供の手を握っているなどにおいては、もはや両手が必要か、片手だけで済むのかは決定的な差を生みます。

催涙スプレーを選ぶときは、このように操作時の負担の少なさなども考慮して選ぶことが重要です。

催涙スプレー

2019/02/07追記 B-603のケースの蓋が従来よりも固く閉まっているようになったため、基本的に取り外しは出来ません。B-603は中のスプレー缶をケースから出そうとせず、ケースに入れたままご使用ください。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

小型催涙スプレーB-603はプラスチックのケースに入っているハードケース付催涙スプレーです。

この催涙スプレーはケースに入れたままの運用・使用が前提となっています。ほとんどの方がケースから本体を出す必要性を感じないと思います。

しかし、実際にケースから本体を取り出すことも可能で、本体のみの運用もできます。普段はケースに入れたまま運用しているけど、極限まで小さい状態で持ち歩きたい時に本体をケースから出すといった場合も考えられます。

こういった場合に、B-603をケースから出す時には注意点があります。

それを守らないとB-603の破損に繋がります。

今回は、実際に破損させたお客様の実例を紹介しながら、B-603を安全にケースから取り出す方法を説明します。

お客様による破損の実例

まずは、実際に破損させた客様の実例です。

画像を送っていただいたので紹介します。提供ありがとうございました。

催涙スプレーの破損例
▲ケースを外したのはいいのですが、催涙スプレーのボタンのリップ部分が割れて破損しています。

B-603はケースを外す時に注意しなければならないポイントがあります。これを守らないと画像のように催涙スプレーを破損させてしまう恐れがあります。

それでは早速、ケースの外し方を説明しましょう。

B-603の間違ったケースの外し方

B-603を破損させずにケースを外すためには、外す前の準備が必要です。

以下の画像の通り、B-603は未使用時は誤噴射防止のためボタン後方のリップ部分を横に回転させています。

この状態がボタンが固定された安全位置、つまり噴射できない状態です。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方
▲誤噴射防止位置にあるボタンのリップ

ケースはケース本体とケース底部の蓋で構成されています。ケースに入っているB-603本体を取り出すためには、本体から底蓋を引き抜かなければなりません。

上の画像のように、噴射ボタン後方のリップを安全位置にしたまま、ケース本体からケース底蓋を引き抜くとどうなるでしょう。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方
▲底蓋のリングを持ち、本体から引き抜く

かなり力は必要ですが、強く引っ張れば底蓋は抜くことができます。

そのとき、B-603本体は底蓋に強くホールドされた状態で底蓋と一緒に本体から抜けます。そして同時に、ボタンのリップ部分が折れて外れてしまいます。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方
▲引き抜くと同時に折れてしまったリップ部分
小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方
▲折れたリップの根本と分離したリップ

これは、リップ部分を安全位置にしたまま引き抜くと、ケース本体の首の部分にリップ部分が引っかかるためです。

これがB-603を本体から出すときに失敗例です。

なお、リップ部分がなくても催涙スプレーは使用できますが、誤噴射防止の安全機能が失われます。

B-603の正しいケースの外し方

それでは正しいB-603のケースの外し方を説明します。

まず、B-603は通常では誤噴射防止のためリップ部分は以下の画像の位置に回転させた状態になっています。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方
▲誤噴射防止のリップ位置

このままの状態でケース蓋を外すとリップが折れますので、リップが折れないようにリップの位置を真っ直ぐにします。

こうすることで、飛び出しているリップが本体のリップ用凹部分を通ることになります。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方
▲ケースを外す前のリップの位置

それから、本体を強く握り、底部のリングを強く引っ張ります。(女性や力の弱い方には無理かもしれません。それくらい蓋の引き抜きには力がいります。)

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

そうすると、リップが折れることなくB-603が本体から引き抜けます。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

あとは、底蓋からB-603を抜き取ればB-603の本体だけを外すことができます。

これがB-603をケースから取り出す正しい方法です。

リップを正面に向けたらなぜ折れないのか

なぜB-603のリップを真っ直ぐにしたら折れないのか、それは本体ケースにリップが通るガイドのヘコミがあるからです。

実際の作業では、底蓋を強い力で引っ張るため引き抜き自体は一瞬ですが、あえて段階的に説明します。

まず引き抜く前にリップを真っ直ぐの位置にします。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

底蓋を強く引き、ケース本体から抜けると、底蓋に固定されたB-603も底蓋と一緒に抜けていきます。

その時に、真っ直ぐにしたリップが本体のガイドを通っていきます。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

そして、破損することなく本体がケースから外れます。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

このように、リップを折らないための正しい方法をとれば、B-603は簡単にケースから外すことができます。

小型催涙スプレーB-603のハードケースの外し方

B-603はハードケースに入ったままの使用が基本となります。

普通の方であれば、B-603本体をケースから取り出す必要性はまず無いでしょう。

しかし、実際に取り出す際には紹介したお客様のようにB-603を破損させる恐れがありますので、今回の説明の通り正しい方法で外すように注意してください。

催涙スプレー

34年前の催涙スプレー
▲最初はなんなのかさっぱりわからなかった。。

当店は催涙スプレーの無料廃棄代行サービスを実施しています。

無料での廃棄にはなにかと負担もありますが、これも社会貢献のボランティアと思い、継続しているサービスです。

毎月様々な廃棄催涙スプレーが送られてきますが、中にはめったにお目にかかれない催涙スプレーもあります。

こういったレアな催涙スプレーを見るのは、廃棄作業の中での密かな楽しみでもあったりして。

 そんな中でもひときわ目を引いたのが、今回の催涙スプレーです。

なんと34年間製品で、まさに骨董品レベル。

なんだかノスタルジックな雰囲気に、時代の流れを感じるような感じないような。

あまりにもレア感がすごかったので紹介してみます(笑)

34年前の催涙スプレー

まずは・・・噴射方向がわからない。というか、催涙スプレーなのかどうかすら、外観からはわからない。普通通りに持つと正面を向くこの部分。ここが噴射口?いいえ、違いました。実はこれは警報ブザーのようです。

34年前の催涙スプレー

噴射口は本体の先で上に向いていました。なるほど、内部のスプレーボンベから、直に噴射するイメージのようです。

34年前の催涙スプレー

左の大きな太鼓のような部分が、噴射口じゃなくてブザー。上の穴が噴射口。そして手前の曲がったレバーがどうやら噴射レバーのよう。レバーの下には小さなスイッチ。これが恐らくブザーのスイッチですね。

34年前の催涙スプレー

ということは、このアングルがこの催涙スプレーの正面ということに。ああ、ブザーが鍋に見えてしょうがない。

34年前の催涙スプレー

となると、構え方はこんな感じのはず。人差し指で噴射レバーを操作ですね。それにしても、ブザーが鍋に見えてしょうがない。

34年前の催涙スプレー

底の部分はこの通り錆びが。多分中の電池が液漏れしたと思われます。なんといっても過ぎ去った年月が34年ですからね。液漏れしたって責める人はいませんよね。ただ、この本体に縦にボンベ缶と電池が重なって入ってるとしたら、ボンベ容量の小ささは覚悟しないといけません。

34年前の催涙スプレー

重さも量ってみました。ずっしりの145g。この何倍も容量のあるF-605が82gなのを考えると、昔の催涙スプレーは随分重かったんだなと。本体も分厚い金属ボディだし。普通なら射出成形のほうが安くて軽かったのでは?とか思ったり。

34年前の催涙スプレー

箱の中に製造年月日のハンコがあり、1984年となっています。みなさんは1984年には何をしていましたか? 

34年前の催涙スプレー

なんだかんだでつっこみどころ満載の34年前の催涙スプレーでしたが、箱といい、本体といい、ノスタルジック感はたっぷり。当時としてはすごく頑張ってるようで嫌いにはなれないです。

この催涙スプレーを買った人も、やはり身の危険を感じてたのだろうなと想像しながら。

それから34年経った現在、護身用品も進化していますが、ユーザーの安全を守るという目的は34年前と変わっていません。長い歴史があって今があり、これから先も、護身用品は常に防犯の最前線で活躍していくことでしょう。

KSP,催涙スプレー

催涙スプレーのテスト噴射

大変お待たせしました!

新幹線3人殺傷事件で国内完売となっていた催涙スプレーF-605が、ようやく入荷しました。

このF-605は当店が最も推奨する催涙スプレーであり、最も人気のある催涙スプレーです。

予約注文も多数受けておりますので、ご予約の方へは優先的に発送を開始いたします。

かなり大量に入荷しますが、それでも既に半数は予約分として売約済みとなっています。

次回の入荷は1ヶ月以上先になる見込み。

必要な方は早めのご注文をお勧めします。

催涙スプレーF-605

催涙スプレー

催涙スプレーのテスト噴射

催涙スプレーを購入された方は、出来れば1度は噴射テストをすることをお勧めします。

催涙スプレーは、ごく僅かではあるものの不良品の可能性がゼロではありません。催涙スプレーが正常に機能することの確認と、噴射のイメージを現実のものとして把握しておくために、催涙スプレーは出来るだけ噴射テストを実施してください。

催涙スプレーは出荷テストができない

当店で販売している護身用品は、可能な限り出荷前の動作テストを行っています。

最終的にお客様の手元へ確実な商品をお届けするためには当然のことです。

ところが、催涙スプレーだけは出荷前のテストができません。

その理由は、テストすると中身が減ってしまうからです。

中身が減ってしまうと仕様通りの内容量でお届けできないし、中古品になってしまいます。

このことから、当店では催涙スプレーに関しては外観と、可能な限りの可動部のチェックを行いますが、実際のテスト噴射は行わずに出荷しています。

不良率は数万本に1本

催涙スプレーは非常に不良の少ない製品です。当店でのお客様の手元に届いた上での不良率は数万本に1本程度の割合です。

不良の主な内容は噴射圧不足、いわゆるガス漏れです。こればかりは出荷テストで確認できないため防ぎようがないところです。

催涙スプレーとはいえ工業製品なので、不良率ゼロは不可能です。数万本に1本という不良の割合を多いと思うか、少ないと思うかは個人差があるものと思いますが、私の感覚からすると非常に優秀な値だと思っています。

いずれにしても、催涙スプレーの不良率はゼロではないということだけははっきりと認識しておく必要があります。

催涙スプレーの噴射テスト

テストの目的

噴射テストの目的は不良品でないことの確認と、噴射のイメージを把握しておくためです。

この2つの目的は、有事の際に催涙スプレーを確実に役立てるための事前の確認として重要です。

以下の方法で噴射テストを実施すれば、催涙スプレーの正常動作の確認と噴射のイメージの把握が同時に出来ます。

テストの方法

  1. 風が弱い日を選び、周囲の半径100mには人・民家・交通量のある道路がない場所を選びます。山中、河川敷、海岸などが適しています。
  2. 目標になるような物を探します。目標は催涙スプレーを命中させる標的です。木の幹や壁、土手の斜面、何もなければ地面に置いた石などでも構いません。
  3. 目標から2mほど離れ、催涙スプレーを構えます。腕を真っ直ぐに伸ばし、目と目標との直線上に催涙スプレーがあるように構え、目標を狙います。
  4. 0.5秒から1秒ほど噴射します。ボタンは固めですのでしっかりと押しましょう。噴射時間は実際には0.5秒も噴射すれば十分です。0.5秒や1秒が感覚的に自信がない人は、事前にストップウォッチで感覚を掴んでおきましょう。ストップウォッチはスマートフォンなどには標準で搭載されています。
  5. 正常に噴射されれば催涙スプレーは正常です。そのときの催涙剤の噴射の距離や拡散度合いなどもしっかりとイメージとして覚えておきましょう。
  6. 最後にノズル付近に付着した催涙剤を拭き取ります。

以上で噴射テストは終了です。お疲れ様でした。

(注意)テスト噴射によって噴射した時間だけ、催涙スプレーの残量は減っています。テスト後の運用時にはその点に留意してください。

最後に

今回は催涙スプレーのテスト噴射について解説しました。

催涙スプレーはどうしても販売時にテスト噴射をすることが出来ないため、購入後は可能な限りテスト噴射をしておくことをお勧めします。

催涙スプレー

サンプルというか、今日届いた本物の廃棄希望品です。

包み方がシンプルでいい感じ。

廃棄希望催涙スプレー

実際こんな感じで十分です。

あとは郵便局の定形外郵便で送るだけ。簡単ですね(^-^)

参考にどうぞ〜

催涙スプレーの廃棄方法と無料廃棄代行サービス

催涙スプレー

これまであるようでなかった、催涙スプレーとホルスターの適合一覧表のページを追加しました。(決して面倒で作ってなかったわけじゃ・・・ごめんなさい。)

催涙スプレーホルスター適合表
追加した催涙スプレーとホルスターの適合表

公開したページはこちらです。

催涙スプレーとホルスターの適合表

これでさくさくっと選べますね。便利なはず!

早く公開すれば良かった(^_^;)

サイト内検索からは「適合表」などで検索すると出てきますよ。

サイト内検索

ちなみに全ページ共通でTOPにある▼マークからサイト内検索に移動できます。

ページトップの検索移動ボタン

サイト内検索も便利なので使ってみて下さいねー(^-^)

催涙スプレー

泡催涙スプレーF-511

F-605と同じ形状で泡噴射タイプのF-511が欠品しました。

F-511

このサイズの催涙スプレーでは圧倒的にF-605が売れているので、F-511は少量しか在庫していません。ごめんなさい。

F-605は常に3桁の在庫があります(^_^;)こちらは絶対に欠品できない人気商品なので。

F-511の次回入荷予定は来週中ですね。

入荷までしばしお待ちを〜!

催涙スプレー,熊・イノシシ・害獣

熊よけスプレー値下げしました!

これまで期間限定の特別値下げとお知らせしてきました熊よけスプレーB-609B-610ですが、期間限定ではなく正式に販売価格の値下げを決定しましたのでお知らせします。

熊よけスプレーは熊に留まらず、イノシシ、野犬、猿、鹿、猫などあらゆる動物の撃退が可能です。(もちろん人間にも使用できます。催涙剤は人間用と同一です。)

熊は現在冬眠の季節ですが、春先には活動を開始し、毎年日本各地に被害を及ぼします。大きな事故になる前に、熊よけスプレーを備えましょう。

※北海道にだけ生息が確認されているエゾヒグマには、当店の熊よけスプレーは使用できませんのでご注意ください。