この催涙スプレーには注意 その2
催涙スプレーの廃棄作業をやっていると、本当に多くの催涙スプレーを手に取り、実際に噴射する機会に恵まれます。同時に、その催涙スプレーの強さもわかります。
そういった中から、これは皆さんに注意を喚起しないといけないと思った問題催涙スプレーを公開する第2弾。今回はこの催涙スプレーです。
この催涙スプレーは廃棄作業をしている催涙スプレーの中でも特に効果が弱く、こんな物で本当に身を守れるのか?と、いつも心配になります。というか、多分使い物になりません。これはダメ!
サイズ感はまずまず。内容量は50ml、噴射時間は15秒との表示。
操作部はコップトップです。ボタンの周囲がボタンよりも高く作られていて、障害物の接触などでも誤噴射しにくいようになっています。
恒例の有効期限確認。本体の側面には何もなし。そして缶の底部には謎の表示。これは有効期限を差しているのでしょうか。もしそうなら見る人が見れば分かる系?でも、いろいろな人が使う催涙スプレーなんだし、誰が見てもわかるように表示しないとダメじゃないの?
さらに、これが有効期限なら、本体側面のどこかに「有効期限は缶底部に表示」くらい書いておくべき。そういった文言もなにもない。これではユーザーは有効期限がわからないし、そもそもこの表示はどう推測しても有効期限とは考えにくい。。
催涙スプレー本体の説明書きは日本語です。好感が持てると言えば持てるのですが、催涙効果の時間の短いこと。数分間持続するそうです。。
この催涙スプレーは本当に弱い!こんなの使っては危ない!と感じるものに限って、説明文は正直です。当店の催涙スプレーは最低でも30分効果が持続するのに対し、効果は数分程度と書いてあるわけですから、そりゃあ弱いはずです。
なぜこんなものが学校や官公庁などに大量納品されてしまうのか。納品する側はきちんと効果とリスクを説明したのか。調達する側はしっかり考えて決定したのか。謎は深まるばかりです。
はっきり言って、こんな弱い催涙スプレーでは相手の動きを止められません。
そして、有効期限もわかりません。
こんなのを導入してしまうと、効果も期限も管理できないというとんでもない事態に陥るはず。
この催涙スプレーも当店への破棄依頼品でかなりの割合に登ります。皆さん、お手元の催涙スプレーは大丈夫ですか。。本当に心配になります。
どうか催涙スプレー購入の際には、威力の根拠と有効危険の明示の確認をお忘れなく。有効期限は販売店が勝手に表示したものでなく、製造工場で本体にしっかり印字されているのも最低条件です。
命を守る道具なので、催涙スプレーは真剣に選ぶように気を付けてください。
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