スタンガンの空中放電のスパーク速度
スタンガンは、何にも当てていない状態の空中放電でスパークし、相手を威嚇することができます。
空中放電は電気スパークが断続的に発生するもので、スタンガンは電極間において雷のようなスパークの瞬間的な発生を繰り返します。同時に大きな破裂音のようなスパーク音が発生します。
このスパークの発生速度(スパークとスパークの間隔)は、空中放電ではやや遅めになります。特に強力なスタンガンでは顕著です。
今回はスタンガンのスパーク速度について詳しく解説します。
スタンガンのスパークは一瞬のスパークの連続
まずはっきりさせておかなければならないのは、スタンガンのスパークは一瞬のスパークの連続ということです。
言葉にするとややこしいのですが、強いていえば雷のようなイメージです。雷の稲妻って、光るのは一瞬ですよね?スタンガンのスパークも同じで、電気スパークが生じるの一瞬です。その一瞬のスパークを繰り返し発生させるのがスタンガンの電気スパークです。
スタンガンのスパークは連続した電気スパークではなく、バチバチと放電を繰り返す動作になります。
実際の空中放電の様子
まずは最強150万VスタンガンのS-315のスパークをご覧ください。
スタンガンの製品ごとの個体差は避けられませんが、150万Vスタンガンのスパーク速度はおおむね動画のようなスピードになります。わりと間隔を開けながら太いスパークを発生するのが強力なスタンガンの特徴です。
空中放電は、実際には相手をスパークで威嚇している状態です。
金属に近づけた放電の様子
メーカーは、スタンガンのテストでは金属片に近づけたり、当てたりして行うことを推奨しています。これは、スタンガンの内部回路における負担を軽減する意味合いがあります。
金属片に近づけたときのスパークはこのようになります。
この金属片に当てたり離したりといったスパークの様子は、実際に相手の体にスタンガンを当てて感電させるときに近い状態を再現できていると言えます。
スパークの速度が変化する理由
スタンガンのスパークの速度は、なぜ空中放電と金属片に近づけた時とで違うのでしょうか。
それはスタンガンの基本的な原理と電気の特性が理由です。
スタンガンのスパーク発生の原理
スタンガンは、例えば最強の150万Vスタンガンの場合、9V乾電池2個で動作します。しかも9V乾電池は並列接続です。つまり、実質9Vの電源で150万Vのスパークを発生させていることになります。
そのため、スタンガン内部では9Vの電力を専用の電子部品に溜め込み、十分なチャージ量になったときに電力を放出することで大きな電圧を発生させています。
9V電池の電力を、150万Vを発生できるまでチャージするには時間がかかります。これが断続的に一瞬の放電動作を繰り返すスタンガンの内部原理です。
スパークとスパークの時間的な間隔は、スタンガンが次の放電に向けて電気をチャージしているチャージ時間なのです。
電気抵抗によって異なるチャージ時間
スタンガンはチャージと放電を繰り返しますが、ひとつひとつのスパークのタイミングはスタンガンが決めているのではありません。スタンガンはひたすらチャージを続け、放電可能にまでチャージ量が高まれば、自然とスパークが発生して放電し、チャージがリセットされるという流れで動作しています。
このとき、自然とスパークが発生する要因としては、離れた電極間にどれだけパワーをかければいいのかになります。そして、スパークするとき最も電気抵抗が大きくパワーが必要なのは空気中をスパークするときです。
空中放電はスパーク間隔が長め
スタンガンの電極を見るとわかりますが、空中放電用の電極の間には大きな距離があります。このためスタンガンは、スパークを繰り返すためには相応のチャージ時間を必要とし、スパーク間隔は長めになります。
金属片に近づけるとスパーク間隔は短め
一方、金属片に近づけたスタンガンは、電気が空気中を流れるための距離が空中放電と比べると短くなります。そたのため、スタンガンは比較的少ないチャージ量で放電に達することがわかります。
このことから、スタンガンは放電する状況に応じてスパークの時間的な間隔(スパークのスピード・スパークの回数)が変化することがわかります。
スタンガンの個体差によるスパーク速度の差
スタンガンは工業製品で均一に製造されていますが、その内部は電子部品の塊であり非常にデリケートなものです。内部電子パーツは、全く同じ部品でも若干の誤差があり、これは避けようがありません。
こういったパーツの僅かな性能誤差が、スタンガンのスパーク速度に個体差を生じさせます。
スタンガンは全く同じ型番で、同じ性能であっても、スパークの速度には多少の差があることを理解しておきましょう。
ハイパワーなスタンガンはスパーク間隔が長めになる
パワフルなスタンガンは、そうでないスタンガンに比べてより大量に電気をチャージする必要があります。
しかし、使用している電池はハイパワースタンガンもそうでないスタンガンも同じです。つまり、ハイパワースタンガンはチャージにそれだけ時間がかかることになります。
このチャージ時間の差は僅かですが、横に並べて比較するとその差が現れます。ハイパワースタンガンは、より太くパワフルな放電をしますが、低パワースタンガンに比べて放電スピードは遅めになります。
電池が減ってきてもスパークは遅くなる
先述の「チャージ時間がスパークの間隔」という原理から、電池が減った場合にもスパーク間隔は間延びします。
なぜなら、残りが少なくなった電池では、放電に必要なチャージ量に達するまでの時間が長くなるからです。
このことから、スタンガンの電池が減ったかどうかの判断は、スパークが弱くなるわけではなく、スパークの間隔が間延びしているかどうか、ということも覚えておきましょう。
スパークが連続して発生すれは正常
これまで説明してきた通り、スタンガンはスパークの状況や個体差によってスパークの速度が変化します。
しかし、スパークが発生すれば、それはそのスタンガン本来の性能を発揮していると言えます。150万Vのスタンガンであれば、スパークが発生すれば、それは150万Vのスパークです。
スタンガンには避けれない個体差や、放電条件(細かく言えば大気中の湿度の変化ですら放電スピードに影響を与えます)などによって、スパークのスピードは常に同じではありません。しかし、スパークが発生すれば、それは正常に動作しており、護身用としての機能を果たすと言えますので、正常であると言えます。
最後に
今回は、様々な条件下におけるスタンガンのスパーク速度の変化について解説しました。
スパークの間隔の変化にはいろいろな要因や条件があるのと同時に、間隔を問わずスパークが発生すればスタンガンは正常に機能しているということをしっかり理解しておきましょう。
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