雨や雪とスタンガンの防水性能

2017年9月8日

スタンガンの防水性能と雨や雪

スタンガンは屋内に限らず、屋外で使用することもあります。むしろ屋外のほうが使用頻度が多いのが現状ではないでしょうか。

屋外で危険な状態に陥るとき、天気は選べません。雨かもしれないし、雪が降っているかもしれません。

スタンガンの使用にあたっては、雨や雪など水濡れが気になるところですよね。そんなときでもスタンガンは使用できるのか。

今回はスタンガンの防水性能と、スタンガンを使用できる水濡れ環境の条件について解説します。

スタンガンは防水ではない

まず、スタンガン本体の仕様として、スタンガンに防水性能はありません。

本体や電池ケース、電極部などに防水シールの処置はされておらず、水没すれば確実に水は本体内に浸入します。本体内に侵入すれば、内部の電気回路がダメになるのでスタンガンは故障します。

スタンガンが防水でないのは当然のこと

スタンガンは高圧電流を発生する護身用品です。電気は水の中をよく流れます。(科学的な意味での純水は絶縁性が高い絶縁体と言えますが、一般的な水は純水と不純物から成っており電気を流す導体です。)

水で濡れたドライヤーや洗濯機に触って感電してしまう漏電事故も、水が電気を流しやすいから起こる現象です。

スタンガンは、スパークを発生させたり、相手に電気を流すために高圧電流を発生させるため、スタンガン本体や使用者の手が濡れている場合には、使用者に電気が流れる恐れがあります。

スタンガンは電気を発生し、外部に出力する電気機器です。このため、まず基本となるのは使用者やスタンガンが濡れた状態では使用してはならないということです。スタンガンを使用するときは、使用者の安全のため水濡れに十分に注意しなければなりません。

このように、スタンガンに防水性能をもたせても水濡れ時には使用できないということになり、当然ながらスタンガンに防水性能は意味が無いということになります。

スタンガンを使用できる天候や条件の目安(多少の雨や雪なら大丈夫)

スタンガンは、本体や手が濡れた状態での使用は危険ですし、スタンガンの水没は故障の原因になります。

しかし、実際には手やスタンガンに水滴が付着するような小雨や弱降りの雨、雪などは問題なく使用できます。

スタンガンを使えるか使えないかの判断基準としては、次のように覚えておきましょう。

条件1:スタンガン本体への水の浸入がない

スタンガンの本体や電極に多少の水滴や飛沫が付いても、スタンガンの内部に水が浸入しなければ問題ありません。これは、スタンガンが故障せず正常に動作する条件です。

条件2:手とスタンガンの全体が完全に濡れている状態ではない

手全体とスタンガン表面の両者が、(水滴どころではないほど)完全に濡れている状態ではスタンガンは使用できません。使用すると使用者が自己感電する恐れがあります。これは、スタンガンを安全に使用するための条件です。

以上の2つの条件を満たしていれば、スタンガンは多少濡れても安全に使用できます。わずか1滴の水滴でもスタンガンを使ってはならないということは決してありません。

最後に

多少の雨や雪では、先述の条件のようにスタンガン本体や手がずぶ濡れになることはありません。雨なら土砂降りじゃなければ使用できると思っていいし、雪ならどんな状態でもほぼ使用できます。

強いて注意点をあげれば、雨や雪の中で使用するときは、スタンガンは使用時のみ取り出すことです。スタンガンはケースやバッグ、ポケットなど水に濡れないように収納しておき、使用時だけ取り出すようにしてください。

少しの雨や雪が降っているからといってスタンガンの使用を諦めず、しっかり危険に対処して自分の身を守りましょう。