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山形県長井市
長井市街地でクマ目撃、足跡複数

2014年4月26日

 長井市の市街地に近い川沿いの遊歩道で24日夜、クマ1頭が目撃され、25日早朝には近くの住宅街の畑で足跡が複数見つかった。現場付近では2010年に男性3人が相次いでクマに襲われ重軽傷を負っており、市や関係機関は同日午前に内谷重治市長を本部長とする対策本部を組織、住民にチラシや広報車で警戒を呼び掛けた。

 長井署や市などによると、24日午後9時45分ごろ、置賜野川に架かる谷地橋を車で走行中の女性が橋の下流側右岸の遊歩道を飛び跳ねるようにして移動しているクマを発見。25日は午前8時ごろ、谷地橋から500メートルほど離れた清水町1丁目の住宅街にある男性(65)宅の畑で足跡が複数見つかり、男性が市に通報。足跡は北隣の家の畑でも連なるようについており、男性は「早朝の畑作業からいったん自宅に引き上げている間の出来事だった。少し時間がずれていたらと思うと恐ろしい」と話した。

 目撃現場と足跡のあった場所は、10年10月に人的被害が出た中道1丁目の民家や長井北中などにほど近い。足跡の大きさは約18センチで、体長約1.5メートル、体重約100キロ、6歳ほどの雄の成獣とみられる。

 対策本部はこの日、近隣の四つの小中学校に集団で登下校するよう呼び掛けた。足跡のあった畑から直線距離で約150メートルの場所にあるはなぞの保育園では外に園児が出ないようにし、迎えに来た保護者に注意を促すチラシを配った。

 地元猟友会は人里に下りてきたクマは夕方から朝方にかけて動きが活発になるとし、「この時間帯はできるだけ外出を控えるか、人通りの多い場所を選んで出掛けてほしい」と話している。

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