山形県米沢市
県内クマ目撃、前年の3倍 餌求め人里に
2014年5月17日
5月に入り、県内全域でクマの目撃、出没が相次いでいる。県警地域課によると、今年のクマに関する通報は15日現在で36件。前年同期の13件から約3倍となっている。16日には3市町で3件の通報があり、うち米沢市では住宅地近くで目撃された。専門家は頂上部に雪が残るこの時期は餌を求めて人里まで下りてくる可能性が高いとして警戒を訴えている。
米沢、住宅街に出没—付近の学校、施錠し警戒
午前9時20分ごろ、米沢市窪田町藤泉の畑でクマ1頭を目撃したとの110番通報があった。クマは鬼面川を西に渡り、対岸の住宅地へ移動。再び川に戻ってきたところを猟友会員が見つけ、射止めた。近くには米沢六中があり、同校は全ての出入り口の鍵を掛けて警戒した。
米沢署によると、クマは体長約110センチで、雄の成獣とみられる。駆け付けた同署員らが現場付近を捜索し、同11時40分ごろ、畑から約450メートル離れた同市六郷町西藤泉の河川敷で発見。猟友会員が緊急時における有害鳥獣捕獲許可に基づき駆除した。
現場付近の小中学校では校内の窓を全て施錠。米沢六中は部活動を普段より早く切り上げて集団下校を促した。同中の冨所謙一教頭は「生徒たちに動揺はなかったが、捕獲の連絡が入るまでは緊張が続いた」と話す。六郷小は全保護者に送迎を依頼し、塩井小は集団下校の措置を取った。
遊佐町杉沢では午前4時半ごろ、タケノコ採りをしていた町内の男性(78)がクマ1頭を目撃し、町役場を通して酒田署に届け出た。クマは体長約1メートルで、農道を歩いていたという。また、鶴岡市岡山では午前6時10分ごろ、菊畑でクマの足跡を目撃したと、市内の女性(75)が鶴岡署に届け出た。成獣とみられ、近くの切り株には蜂の巣があり、そばに爪痕があった。
山菜探し沢沿い下る?
クマの出没や目撃が相次いでいることについて、日本熊森協会県支部の八木文明支部長(長井市)は、頂上付近に雪が多く残っている影響を指摘し、「山菜などを求めて沢沿いに下流に向かうためではないか」と分析する。
クマは餌を求めて川伝いを歩いているうちに市街地まで来てしまうことがあるという。八木支部長は要因の一つに、草木を伐採するなどの管理が行き届いていない河川が多いことを挙げる。国や県など管理者は川の流れを妨げる恐れがある支障木の伐採などを行っているが、目的は治水対策。流れに問題がない場合は手を入れないため小さな河川にまで手が回らないのが現状だ。沢を下るクマは草木が生い茂る河原を進み、気付いたときには人里ということが考えられるとする。
「好んで人里に現れるクマはいない。驚き、パニックになっていることがある」と八木支部長。昨シーズン、クマの食料となるブナの実などが豊作だったことから繁殖が進み、今季は子グマが増えている可能性が高いとも予測。「親グマの警戒心は強いため、注意が必要」としている。
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